一宮市議会 > 2019-09-10 >
09月10日-04号

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  1. 一宮市議会 2019-09-10
    09月10日-04号


    取得元: 一宮市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-03
    令和 元年  9月 定例会               議事日程(第4号)                   9月10日(火曜日)午前9時29分 開議 1 一般質問について出席議員(38名) 1番  本山廣次   2番  東渕正人   3番  渡部晃久 4番  木村健太   5番  大津乃里予  6番  尾関 哲 7番  市川智明   8番  小林けいめい 9番  後藤美由紀 10番  宇山祥子   11番  島津秀典   12番  長谷川八十 13番  井上文男   14番  鵜飼和司   15番  森 ひとみ 16番  河村弘保   17番  水谷千恵子  18番  中村かずひと 19番  高橋 一   20番  彦坂和子   21番  八木丈之 22番  竹山 聡   23番  岡本将嗣   24番  則竹安郎 25番  森 利明   26番  高木宏昌   27番  柴田雄二 28番  平松邦江   29番  西脇保廣   30番  伊藤裕通 31番  花谷昌章   32番  横井忠史   33番  渡辺之良 34番  浅井俊彦   35番  京極扶美子  36番  太田文人 37番  松井哲朗   38番  服部修寛欠席議員(なし)地方自治法第121条の規定により出席した者   市長        中野正康   副市長       福井 斉   総合政策部長    皆元洋司   総合政策部参事上席危機管理監)                              竹内和彦   総務部長      長谷川伸二  財務部長      大宮恒紀   市民健康部長    前里秀成   福祉部長      石原秀雄   こども部長     伊藤祐幸   環境部長      佐藤裕昭   経済部長      服部宙史   まちづくり部長   山田芳久   まちづくり部参事建築担当部長) 建設部長      今井浩策             松川貴広   建設部参事(管理担当部長)    会計管理者     加藤滋記             岩田 勝   教育長       高橋信哉   教育文化部長    野中裕介   水道事業等管理者  小塚重男   上下水道部長    青木 勉   病院事業部長    古田幸康   消防長       西尾欣孝事務局職員出席者   議会事務局長    岩田貞二   議会事務局次長(兼庶務課長)                              山田 均   議事調査課長    脇田佳彦   議事調査課専任課長 石井宏美   議事調査課課長補佐 片岡 崇   議事調査課課長補佐 岩田直仁   議事調査課主査   鈴木章平   議事調査課主事   牧 健太---------------------------------------                             午前9時29分 開議 ○議長(太田文人君) 出席議員が定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 この際、御報告を申し上げます。 本日、議会運営委員会において、副委員長に京極扶美子さんが互選されましたので御報告をいたします。 また、本日の議事日程はお手元に配付したとおりでありますので、これをもって御報告にかえます。 これより日程に入ります。 日程第1、一般質問を行います。 通告順により、順次発言を許します。 25番、森利明君。     (25番 森 利明君 登壇 拍手) ◆25番(森利明君) 議長のお許しをいただきましたので、これから消防業務のいろいろについてお尋ねをしていきたいと思います。 私も12年間議員として務めさせていただきまして、ことし13年目に入ったわけでございますが、12年前から考えますと、議員のメンバーも過半数が入れかわり、新しい若い世代の議会となってまいりました。 昔は、一般質問をやるときに、例えば何々を持ち込んだときに、議長の許可をとって、これをやりたいんですけれども、いいですかというようなことをやっていたわけですけれども、最近は、こういうパワーポイントでの持ち込みができるようになって、皆さんがおやりになるから、私も若い人に負けないようにパワーポイントを使いながらきょうはやっていきたいなというふうに思いまして、パワーポイントを用意いたしました。     (「頑張れ」と呼ぶ者あり) ありがとうございます。 議員として12年間、消防の皆さんがいろんなお仕事されているところを見ながらやってきて、我々はよくわかっているんですけれども、市民の皆さんにしてみれば、じゃ、消防署は何をやっているんだろうかというような話になってきます。 市民の皆さんは、消防署の仕事として知っているのは、火事のときに火災現場に消防車で駆けつけて消火活動、それから、交通事故等の場合に現場のほうに駆けつけて救助活動とか、急病人の搬送、そういったようなことしか多分御存じではないと思います。 それ以外にも消防業務にはいろいろあると思いますので、いま一度消防業務の概要について教えてください。 ◎消防長(西尾欣孝君) 消防業務につきましては、議員がおっしゃるとおり火災や救急、救助などの災害出動に係る業務のほか、119番通報を受信し出動指令を行う通信指令業務、火災の発生を未然に防ぐための火災予防業務消防本部庁舎など消防に関する施設の管理業務、消防団や消防音楽隊の運営などに係る業務など、多岐にわたっております。 ◆25番(森利明君) いろいろな業務があることがわかりました。 そのあたり順次聞いていきますけれども、まず、最初に、119番をダイヤルしますと、一番最初に出てくる言葉が「火事ですか、救急車ですか」、この言葉が出てきます。これは、やはり通信指令業務を行っているところが応えてくれるんですけれども、その場合、「火事ですよ」と言ったらどこそこのというような形で来てくれるようなわけでございますけれども、最近は、火事よりも救急の需要のほうが多いようですので、近年の一宮市の救急状況について教えてください。 ◎消防長(西尾欣孝君) 平成30年と平成29年で比較をしますと、平成30年中の救急出動件数は1万8,274件、搬送人員は1万7,262人で、前年の平成29年の出動件数は1万7,381件、搬送人員が1万6,416人と、出動件数は893件、搬送人員は846人それぞれ増加をしております。 平成26年から平成30年の5年間の状況についても毎年約3%から約5%増加をしている状況でございます。 また、出動件数を事故種別で見ると、急病によるものが約68%と半数以上を占め、次いで転倒し負傷するなどの一般負傷、交通事故の順となっております。 ◆25番(森利明君) 救急出動の事故種別では急病によるものが多いということです。ことしも梅雨明けの7月下旬から8月にかけて猛暑が続きました。高齢化社会の影響もあると思いますが、熱中症の救急出動状況について教えてください。 ◎消防長(西尾欣孝君) ことしの熱中症または熱中症の疑いによる救急搬送人員は、速報値でございますが、4月から8月末までで284人となっており、平成30年の同時期が372人であり、88人減少しております。 また、月別で見てみますと、6月29人、7月78人、8月160人でございます。なお、平成30年につきましては、6月13人、7月260人、8月98人となっております。 減少した要因につきましては、ことしは梅雨明けが昨年より遅くなったことによるものと考えております。 ◆25番(森利明君) 昨年、平成30年より少ないものの284人と、やはり多くの方が熱中症で救急搬送されていることがわかりました。 次に、テレビなどのニュースで高速道路での事故現場に救急隊が出動していることを目にしますが、一宮市内の名神高速道路東海北陸自動車道等の高速道路全て救急隊が出動するものですか、教えてください。 ◎消防長(西尾欣孝君) 救急隊が高速道路に乗り入れするためには、インターチェンジを経由する必要があるため、出動する救急隊は災害が発生している場所の直近インターチェンジに最も近くに配置された救急隊が選別され出動しています。 また、高速道路はインターチェンジからの進行方向が一方通行のため、基本的には一般道からインターチェンジの入り口を経由し、次のインターチェンジの出口を経由し、一般道との合流点までを管轄することとなっております。 名神高速道路で申し上げますと、上り線、すなわち東京方面は、一宮ジャンクションから小牧インターチェンジまで、また下り線、すなわち大阪方面は、一宮インターチェンジから羽島インターチェンジまでが一宮市消防本部の一次担当区域となるものでございます。 ◆25番(森利明君) わかりました。 高速道路は一方通行ですので高速道路の沿線での消防本部で担当区域を設けて対応されているとのことですね。 それでは、高速道路への救急隊の出動件数について教えてください。 ◎消防長(西尾欣孝君) 平成30年中の高速道路の救急出動状況でございますが、67件65人が搬送されております。事故種別の内訳は、交通事故が49件とほとんどを占め、次に急病が14件となっております。 ◆25番(森利明君) 高速道路の救急出動は、67件中49件が交通事故で出動しているということですね。救急出動要請を受け、高速道路の最寄りのインターから入り、交通事故現場まで駆けつけて、そこで救助活動を行い、次のインターでおりて病院に向かわなくてはなりません。ふだんの救急活動よりも時間も経費もかかると思いますが、高速道路から何らかの費用負担はありますか、お尋ねいたします。 ◎消防長(西尾欣孝君) 高速道路における救急活動につきましては、昭和55年当時の日本道路公団と国による覚書に基づき、市町村の人口、高速道路への出動回数、インターチェンジの数などをもとに算定されます高速道路救急業務交付金インターチェンジを有する市町村に交付されております。一宮市におきましては、令和元年度当初予算ベースで約650万円が歳入として計上されているところでございます。 ◆25番(森利明君) 高速道路救急業務交付金として650万円をいただけることがわかりました。 次に、平成29年4月に、浅井・西成消防出張所が開設され、おおむね1年半が経過しました。浅井・西成消防出張所は消防車と救急車が配備されましたが、一宮市の救急車の配備状況を教えてください。 ◎消防長(西尾欣孝君) 市内の救急車の配備状況でございますが、市内には3消防署と1分署8消防出張所がございますが、そのうち北方消防出張所を除く11の署所に救急車を1台ずつ配備しております。 ◆25番(森利明君) 浅井・西成消防出張所の開設前と開設後では、隣接する署所の救急出動件数にどれほどの違いがあるでしょうか、お尋ねいたします。 ◎消防長(西尾欣孝君) 浅井・西成消防出張所の開所が平成29年4月でございますので、年度の出動件数で申し上げます。平成28年度救急出動件数が1万7,014件で平成29年度が1万7,590件と増加をしている中で、浅井・西成消防出張所は平成29年度が1,471件でございました。平成28年度の本署にあっては、救急車2台で3,427件、これが平成29年度に1台で2,492件、葉栗消防出張所は平成28年度2,004件が平成29年度に1,488件と減少しているところでございます。 また、浅井町連区、西成連区での救急車の現場到着平均時間を比較しますと、平成28年度約7分50秒のものが、平成30年度約6分20秒と1分30秒短縮されているものでございます。 ◆25番(森利明君) スライドをお願いします。 先ほど消防長から説明のとおり、消防署からいただいたデータをもとに作成したものです。 平成28年度の本署救急1号、2号及び葉栗救急1号の合計が5,431件でした。平成29年度は、本署救急2号が浅井消防出張所へ配置がえとなったため、平成29年度の本署救急1号と浅井・西成救急1号及び葉栗救急1号の合計が5,451件、浅井・西成消防出張所の開設により、総出動件数は大差はない中、葉栗救急1号の出動回数は減少し、各消防出張所の出動回数が平準化されつつあることが数字でも確認できます。 さらに、浅井町連区、西成連区への救急車の到着時間が1分30秒短縮されるなど、出動件数が平準化され、救急車の適正配置がなされたことがよくわかります。 スライドありがとうございます。 ところで、昨日9月9日は「救急の日」ということでしたが、改めて「救急の日」について、これはどんな日なのかを教えてください。 ◎消防長(西尾欣孝君) 「救急の日」につきましては、昭和57年に国が9月9日を「救急の日」、そしてこの日を含む一週間、日曜日から土曜日までを「救急医療週間」と定めて救急業務及び救急医療に対する正しい理解と認識を深めて、救急医療関係者の意識高揚を図ることを目的としているものでございます。
    ◆25番(森利明君) 「救急の日」及び「救急医療週間」についてよくわかりました。消防として何か市民にPRなど行っていますでしょうか。 ◎消防長(西尾欣孝君) 消防としましては、救急業務普及啓発運動の一環として、救急業務に関する知識や救急車の適正な利用方法の普及啓発に関する催し物を実施しております。 今年度は、9月7日土曜日にイオンモール木曽川で「一宮市救急フェア」を開催しました。 このフェアでは、小さな子供から大人までを対象として、救急のクイズコーナー塗り絵コーナー、救急隊員なりきり体験コーナー、また消防音楽隊のミニコンサートなどを開催し、多くの参加者により市民の救急業務に対する正しい理解と認識を深めることができました。 ◆25番(森利明君) スライドをお願いします。 これは、先ほど御答弁いただきました一宮市救急フェアのチラシです。9月7日にイオンモール木曽川で開催され、私も会場を拝見させていただきました。 これは、当日の救急フェアを開催している様子です。本当に多くの方にお越しいただいて、大盛況だったと感じております。これからもイベントなどを通じ、救急業務の理解と救急車の適正利用について、広く市民の皆さんにPRをお願いいたします。 スライドありがとうございます。 次に、8月27日の中日新聞尾張版に8月26日、一宮市本町4丁目において大規模な火災が発生したと載っていました。報道では、消防車両が約20台出動したということでしたが、火災当日の出動状況と現在の一宮市の消防車の保有状況をお尋ねいたします。 ◎消防長(西尾欣孝君) 8月26日の建物火災におきましては、当日の119番通報の内容により、まず、建物火災の第1次出動として消防署は消防車6台、指揮車1台、救助工作車1台、救急車1台、支援車1台の10台が、消防団は消防車2台が出動して、合計12台出動いたしました。 消防隊の現場到着時の建物の延焼状況が最盛期であったため、直ちに第2次出動体制として消防署が4台の消防車と現場支援のための指令車1台、広報車1台、また、消防団が消防車2台出動して20台の出動となったものでございます。 一宮市の消防車両の保有状況につきましては、常備消防、消防署の保有する消防車両は、非常用の車両も含めまして大きく区分して、消防車が21台、救急車が14台、救助工作車2台、はしご車2台、指揮車2台、支援車1台、そのほか広報車や搬送車など24台、合計66台を保有しております。 また、消防団は25分団ございますが、それぞれ消防車1台を保有し、25台有しております。 ◆25番(森利明君) 本町4丁目の火災の出動状況と一宮市の消防車両の保有状況についてよくわかりました。 火災を消火するためには大量の水が必要と思いますが、その水を確保するための消防水利についてお尋ねいたします。市内に消防水利はどれくらい設置されていますか。 ◎消防長(西尾欣孝君) 平成31年4月1日現在、市内には公設の消火栓4,032カ所、防火井戸603カ所、防火水槽375カ所で合計5,010カ所設置しております。 これ以外にも私設の防火井戸4カ所、防火水槽46カ所のほか、プールなどの水利84カ所で合計5,144カ所を消防水利としております。 ◆25番(森利明君) スライドをお願いします。 消防水利の近くには左の写真のような白いポールの標識や右の写真のような赤いポールの高い標識が立てられています。これらは何を意味するものでしょうか。 ◎消防長(西尾欣孝君) 議員お示しの消火栓などの水利標識でございますが、これは近くに消防水利があり、火災などで消防車が水を確保する際に妨げにならないように、一般車両が駐車する際の注意喚起を促す目的で立てておるものでございます。 ◆25番(森利明君) 水利標識の近くには必ず消火栓があります。いろんな種類の消火栓などを写真に撮ってきましたので、スライドをお願いいたします。 まず、この消火栓は、道路の中の水道管に直接接続されております。これは、神社の境内に設置されている防火水槽です。このほかにも防火水槽は道路の下や公園の下等に設置されているものもあります。これは、この左側のほうに補水栓、補水栓というものは、防火水槽にはセットでついているものもあります。これは、防火井戸で、道路の中に井戸があり、ホースを入れて水を吸い上げます。これは、マンホールのふたを囲むように黄色いマーキングが施されていますが、これらも車両の駐車ができないように注意喚起するためだということだと思います。この写真は、防火水槽からの採水口です。次は、市役所本庁舎など高層建築等に設置されている消防用の送水口、そして、建屋の中に設置されている放水口、さらには、消防水利とは違いますが、このような街頭消火器も火災のときに市民がいち早く消化活動できるものです。 今、いろいろとお写真をお見せいたしましたが、消火栓、防火水槽、補水栓、防火井戸、採水口、送水口、放水口、特に防火水槽とセットの補水栓、そして、採水口、送水口、放水口についてどのようなものか教えてください。 ◎消防長(西尾欣孝君) 議員お尋ねの、まず、採水口でございますが、採水口は、防火水槽から水を吸水するための接続口でございまして、防火水槽のマンホールのふたへ、消防車両が直ちに接近し難いような場所には、そのような採水口が設置されております。 また、次に、送水口でございますが、こちらは、消防用設備等の一つでございまして、火災が発生した建物内に消防隊が使用する水を供給するための設備で、連結送水管と呼ばれております。先ほどスライドでお示しいただきました送水口、ここに消防車から延長したホースを接続して水を送ります。水は建物内に設置されました金属の配管を通り、出火している階まで送水されます。建物内には、お尋ねのありました放水口というものが設置されておりまして、送水された水の取り出し口でございますが、そういった放水口が設置されておりますので、消防隊はそこにホースを接続して水を受け取ります。 消防法令上、通常7階建て以上の建物に連結送水管が設けられ、消防車が接近しやすい屋外に送水口が、建物内の3階以上の階に放水口が設置をされているものでございます。これは、消防隊が使用するホースをつなぐ役目を果たす、すなわち連結を果たすという設備であることから、連結送水管と呼ばれているものでございます。 また、もう1つ、補水栓はどういったものかというお尋ねがございましたが、こちらは、防火水槽の直近に設置してあるもので、防火水槽を使用する際に水槽に水を補ったり、また、使用した水槽に水を満水にするため、そういったときに使用するものでございます。 ◆25番(森利明君) 今、補水栓のことでお答えいただいたんですけれども、防火水槽の周りには、必ずそれがセットされていると、これは何だろうかなと思いながら、ちょっとお尋ねをしたときに、防火水槽が空っぽになったときに、いち早く水を水道管から、そのバルブをひねることによってまたいっぱいにしなくちゃいけないということで、この補水栓がついているということを教えていただきました。 私が今回、一般質問の打ち合わせをしたときに、初めて知ったんですけれども、実は、高層建物の1階にあります送水口というのは、私は、本当にこの打ち合わせをするまでは、あそこにホースを突っ込んで、このビルの上にある防火水槽というか、水道のほうから水を取り出して、その近隣のほうにホースでもって消火をするのかなというふうに思っていたら、これは、全く反対であって、消防車からあそこにつないで、水を送って12階とか13階ぐらいのところに放水栓があるから、その放水栓にホースを担いで上がっていって、それにつないで、そして消火活動をするんだということがわかりました。これが私の今回よく勉強させていただいたところかなというふうに思っております。 送水口と放水口は、消防隊員が地上からホースを延ばさなくても、ホースを持ってその階まで行って活動ができる設備ということです。いざというときが本来あってはなりませんが、まさにいざというときに役立つ設備ということがよくわかりました。 水利標識の話に戻りますが、先ほどモニターでも紹介しました水利標識を立てる際には、道路占用許可が必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。 ◎消防長(西尾欣孝君) 消火栓などの水利標識は、消防本部が道路管理者と協議をいたしまして、許可をとって設置をしております。 ◆25番(森利明君) それでは、建設部管理担当部長にお尋ねいたします。 中部電力の電柱等に代表する道路占用料は1億数千万円の歳入があるようですが、消火栓標識に係る道路占用料はどのようになっていますでしょうか。 ◎建設部参事[管理担当部長](岩田勝君) 道路占用料でございますが、平成30年度でございますが、全体で約1億8,000万円の歳入がございます。その中で、中部電力、NTT、東邦ガスこれらの代表的な3社がこの道路占用料の大半を占めております。 一方、消火栓標識につきましては、消防署、いわゆる市町村の施設になりますので、道路占用料は徴収しておりません。 ◆25番(森利明君) スライドをお願いします。 これは、先ほどごらんいただいた消火栓の標識ですが、これらの中には、このように広告看板がついているものがあります。これについてはどうなっていますでしょうか、お尋ねいたします。 ◎建設部参事[管理担当部長](岩田勝君) 消火栓標識につけられました広告看板については、一宮市道路占用条例により、占用許可の対象になりますので、広告看板業者から占用料を徴収しております。 ◆25番(森利明君) 広告看板については、占用料を徴収していることがわかりました。今後におきましても消火栓などの消防水利や水利標識の適正な維持管理に努めていただくことをお願いいたしまして、次の質問に移ります。 火災のとき、消防自動車に給水する取り入れ口と消火活動に使用するホースの吐き出し口がありますが、接続するホースの口径は一定でしょうか、また、消防車にはホースは何本ほど搭載していますか、お尋ねいたします。 ◎消防長(西尾欣孝君) 消防車両には口径が65ミリと50ミリのホースを積載しております。その理由でございますが、それぞれの利点を生かした活動を行うため現場で使い分けをしております。 50ミリホースは65ミリホースに比べて軽量であるため、建物の屋内に進入するなど、火元の最前線で消火活動を行う場合に移動がしやすいことから有効でございます。また、65ミリホースは、口径が大きいことから、消防水利を確保した消防車から火元近くの消防車へ水を送る際に、より多くの水を送ることができます。このように現場活動に応じて使い分けをしているところでございます。 また、消防署が保有する消防車21台には、それぞれ65ミリホース15本、50ミリホース10本の合計25本積載しております。消防団の消防車につきましては、ホースを延ばす場合に使用いたしますホースカー、これがあるかないかで違いがございますが、それぞれ65ミリホース16本または13本積載しております。 ◆25番(森利明君) ホースの口径が65ミリと50ミリの2種類あることがわかりました。 また、消防自動車には、25本ものホースを積載していることもわかりました。 一宮市内の各町内には、簡易消火栓が設置してあるところもあります。口径40ミリだと思いますが、消防が使用するようなことはありますか。 ◎消防長(西尾欣孝君) 消防署及び消防団は、消火栓や防火水槽などから水を確保し、消防車両のポンプで加圧して放水活動をしております。消火栓の口径は65ミリでございますので、口径40ミリの簡易消火栓を使うことはございません。 なお、地域によっては、町内会でホースや放水のための放水ノズルを配備して、有事の際、火災の初期消火活動に使用する態勢をとっているところもございます。 ◆25番(森利明君) スライドをお願いします。 これは、町内会などに設置されている簡易消火栓の様子です。こちらの写真のように、中には簡易消火栓の位置が低く、自動車等の通行の際にぶつける可能性があるところもあります。これら簡易消火栓の維持管理はどこになりますか、お尋ねいたします。 ◎上下水道部長(青木勉君) 簡易消火栓につきましては、上下水道部では私設町内消火栓と呼んでおりますが、この簡易消火栓は、町内会が維持管理を行っております。 ◆25番(森利明君) それでは、市内には町内会が維持管理をしなければならない簡易消火栓は、どれくらいの数が設置されているのか、お尋ねいたします。 ◎上下水道部長(青木勉君) 簡易消火栓は、平成30年度末の数字でございますが、一宮地区で1,545カ所、尾西地区で879カ所、木曽川地区で469カ所でございまして、市内全体では2,893カ所ございます。 ◆25番(森利明君) 市内には約3,000カ所もの簡易消火栓が存在していることは、とても多く感じます。こんなに多くの簡易消火栓が設置されているのはどうしてでしょうか、経緯などがわかれば教えてください。 ◎上下水道部長(青木勉君) 以前は、市内の各地域には多くの簡易水道が存在し、給水を行っておりました。これらの簡易水道の地区では、消火活動を目的に簡易消火栓を設置しており、現在も約3,000カ所の簡易消火栓が存在することとなっております。 ◆25番(森利明君) 経緯はわかりました。簡易消火栓は古くから存在していて、維持管理が町内会と説明も受けましたんですが、町内会も世代交代が進み、先ほどの説明のような事情を知っている市民も少なくなって、今後の維持管理に苦慮している町内会も少なからずあると思います。 そこで、簡易消火栓の管理不足が原因で壊れて事故になる前に、撤去するなどの対策をとるには、どのようにしたらよいか、また、どのような方法があるかお尋ねいたします。 ◎上下水道部長(青木勉君) 不要となりました簡易消火栓につきましては、町会長から給水装置撤去届を出していただくことにより、町内会の費用負担なしで上下水道部が撤去工事を行っております。 なお、お問い合わせにつきましては上下水道部の管路保全課までお願いをいたします。 ◆25番(森利明君) 簡易消火栓の管理ができずに困っている町内会にとっては、対処方法を知ることができてよかったです。 では、このような簡易消火栓の撤去工事は、年間何カ所ほどありますか、お尋ねいたします。 ◎上下水道部長(青木勉君) 簡易消火栓の撤去箇所数でございますが、平成28年度が35カ所、平成29年度は24カ所、平成30年度は27カ所となっております。 ◆25番(森利明君) 通告されていない部分があるかと思いますけれども、この簡易消火栓を使って、町内会で消火訓練等をやったような場合についての水道料金なんかは、どのような方法で徴収するのか、しないのか、どのような方法があるのか、それを教えてください。 ◎上下水道部長(青木勉君) 演習使用料として料金を定めておりまして、これが15分使いますと、口径40ミリですと260円ということで、料金設定してございますが、現実、15分使うということがございませんので、今のところは、料金は徴収しておりません。 ◆25番(森利明君) 建前的に料金の設定はあるけれども、徴収はしていないということだと思います。 次に、火災予防業務についていろいろとお尋ねをしたいと思います。 スライドをお願いします。 まず、初めに、先ほどごらんいただきました町内のいたるところに設置されている街頭消火器についてお尋ねいたします。現在、市内に何本ぐらい設置されていますか、お尋ねいたします。 ◎消防長(西尾欣孝君) 地震災害による火災対策の一環として設置をしております街頭消火器でございますが、市内全体で平成31年4月1日現在9,861本設置されております。 ◆25番(森利明君) 1万本近くある街頭消火器の維持管理はどのように行っていますか、お尋ねいたします。 ◎消防長(西尾欣孝君) 維持管理につきましては、消防職員または消防職員OBの嘱託職員が、毎年1回全ての街頭消火器を点検しております。点検時、消火器本体にさびを認めた場合や、安全ピンの脱落など消火器本体に何らかの異常を発見した際には、直ちに交換するなどし、維持管理に万全を期しております。 消火器の配置でございますが、各町内会におきまして住宅の壁や塀など、バランスを考慮し配置をしておりますが、設置場所を変えたいなど、町内会から御要望がございましたら、その都度対応をしております。また、町内会で街頭消火器に何らかの異常を発見された際には、消防署まで御連絡をいただき、速やかに対応をしているところでございます。 ◆25番(森利明君) 万が一の際に、近くにいる住民が使用することもありますので、これからも維持管理には万全を期するようお願いいたします。 近所の方の消火活動もいいんですが、まずは、いち早く火災に気づくことが一番ではないでしょうか。そこで、住宅用火災警報器についてお尋ねいたします。 一宮市の現状と今後の取り組みについて教えてください。 ◎消防長(西尾欣孝君) 消防では、毎年3月から6月にかけまして、市内の大型店舗や、無作為に抽出し選出させていただいた御家庭を対象に住宅用火災警報器の設置状況のアンケート調査を実施しております。このアンケートでの設置率は、設置が義務化された2年後の平成22年には63.9%であったものが、令和元年には72.9%とアップをしております。 また、平成30年度からは東邦ガス株式会社一宮営業所と火災予防広報の連携に関する協定を結び、タイアップしたチラシを活用して住宅用火災警報器の設置及び取りかえの促進を図っております。 今後も設置率のさらなる向上を目指し、市広報誌やウエブサイトへの掲載、全町内会へのチラシ回覧、懸垂幕での広報、各種消防イベントでの広報、他機関との連携活動など、あらゆる機会を捉えて広報に努めてまいりたいと考えております。 ◆25番(森利明君) 住宅用火災警報器の設置状況はよくわかりました。引き続き啓発活動を進めていただきますことをお願いいたしまして、次の質問に移ります。 一般家庭より火を取り扱うことの多い飲食店の消火器の設置についてお尋ねいたします。 平成28年12月に新潟県糸魚川市で発生した大規模火災は、飲食店からの出火のようですが、令和元年10月1日から店の規模には関係なく、原則全ての飲食店に消火器を義務設置することになるそうですが、消防の取り組みについて教えてください。 ◎消防長(西尾欣孝君) 飲食店等に消火器が義務設置となった理由でございますが、議員おっしゃるとおり平成28年12月22日、新潟県糸魚川市で発生した大規模火災が契機となっております。出火原因は飲食店のコンロの火の消し忘れによるもので、147棟の建物が焼損し、一般市民2名、消防団員15名が負傷し、120世帯224人の方々が罹災をいたしました。 火災初期におきましては、非常に有効な設備である消火器が設置されていなかったという調査結果から消火器の必要性が見直され、従来は150平方メートル未満の飲食店等には設置義務のなかったものが、原則全ての飲食店等に義務化が拡大されたものでございます。 消防法改正に伴い、一宮市消防本部といたしましては、市内150平方メートル未満の飲食店約1,500店に対し、消火器設置義務化についての案内文等資料を送付いたしました。また、市ウエブサイトにも同様の資料を掲載し周知を図っているところでございます。 さらには、ことし7月2日に現状の実態把握と消火器設置促進のPR活動のため、一宮市に本拠地を置く女子プロ野球チーム愛知ディオーネの選手の方々の御協力をいただき、本町アーケード及びJR尾張一宮駅東付近一帯の小規模飲食店の立入調査を実施いたしました。愛知ディオーネの選手の方々の御協力により、大変PR効果を高めることができました。今後も広報活動に工夫を凝らし、火災予防効果を高めていきたいと考えております。 ◆25番(森利明君) 実は、私も今飲食店舗をやっているんですけれども、先日、消防署のほうから来ました。消化器を取りかえないとだめですよという形で言ってきまして、どちらの消防署からお見えになったんですかと聞いたら、そのまますっと帰っていったということもありましたんですが、こういう場合、またこれからこんなような詐欺のようなものがたくさん出てくるんじゃないかと思いますので、その部分も、皆さんも十分注意をされまして、消防署から来ましたのならわかるんですけれども、消防署のほうから来ましたと。確かに消防署へ行く、たくさんありますので。どこの消防署ですかと聞いたら、それは言えませんということでしたので、ちょっと御紹介しておきます。 初期消火が重要であるということです。消防イベントなどで広報活動ということですが、どのようなイベントを開催して市民に対するさまざまな啓発活動を行う予定でしょうか、お尋ねいたします。 ◎消防長(西尾欣孝君) 10月12日土曜日に消防フェア「きて・みて・たいけん138」を138タワーパークにおきまして開催する予定がございます。 このイベントは、平成3年から実施をしており、市民の方と消防とのふれあいの場を提供し、市民の方々に火災予防やその他災害防止について関心と理解を深めていただき、安全なまちづくりを目指すことを目的に開催しております。体験学習型のイベントでございまして、はしご車試乗、救助体験、放水体験、火災予防学習、一宮市消防音楽隊の演奏など、御来場していただける方々に学びと体験の楽しさを実感していただけるイベントとして、毎年好評いただいております。 ◆25番(森利明君) 一宮市消防音楽隊の演奏という話がありましたが、一宮市消防音楽隊は歴史も古く、演奏会などの活動を行っていると聞いております。どのような活動を行っているのか教えてください。 ◎消防長(西尾欣孝君) 一宮市消防音楽隊の活動でございますが、行事や式典のほか、情操教育や、慰問のための演奏活動を実施しております。平成30年度は桃花祭、七夕まつりのパレードなどのイベント、消防出初式や消防観閲式の式典、中学生と消防音楽隊によるふれあいコンサートや定期演奏会を開催いたしました。そのほかにも小・中学校などでの学校演奏会を17回、老人ホームなどへの慰問で6回演奏会を行い、合計34回の演奏活動を行って、火災予防などの啓発活動に努めております。 なお、本年度の一宮市消防音楽隊の定期演奏会は11月10日日曜日に一宮市民会館で中日ドラゴンズOBの立浪和義氏をゲストにお迎えし、「熱闘、アルプス甲子園」というテーマで高校野球の応援曲などを演奏しますのでよろしくお願いをいたします。 ◆25番(森利明君) 私も毎年消防音楽隊定期演奏会を楽しみにしております。 本日は、消防業務のいろいろをお尋ねしてまいりました。 火災や救急に関する業務、消火栓など消防水利の状況や火災予防業務、イベントの開催の状況などいろいろと話を聞き、消防業務活動についての理解が一層深まりました。 消防長を初め、消防署職員396名と消防隊員531名の皆様が38万市民の生命と財産を昼夜見守りいただいております。感謝申し上げます。今後も消防の充実強化を図っていただき、市民の安心・安全のため御尽力されますことを心よりお願い申し上げまして、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) ○議長(太田文人君) 暫時、休憩いたします。                            午前10時16分 休憩                            午前10時26分 再開 ○議長(太田文人君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 13番、井上文男君。     (13番 井上文男君 登壇 拍手) ◆13番(井上文男君) 議長のお許しをいただきましたので、私の一般質問を始めさせていただきます。 きょうも多くの方に応援に来ていただいて、この一般質問をさせていただけることを喜んでおります。また、きょうの項目につきましては、私自身何回も一般質問をさせていただいております。なかなか解決を見ない案件でございますので、何とぞきょうの一般質問を通じて当局の皆さんのお知恵をいただいて、地域の課題を解決していければ、そんなうれしいことはないなというふうに思っております。 それでは、通告に従いまして一般質問を始めさせていただきます。 まず、初めに、旧循環器呼吸器病センターの跡地利用の現状についてということでございます。 旧循環器呼吸器病センターの敷地は、約7ヘクタールに及ぶ広大な土地であり、長年にわたり地域の中核病院として重要な役割を果たしてまいりました。また、山中遺跡もあることから、地域住民の憩いの場としても利用されてきました。 そのセンターの敷地が、平成28年5月に愛知県より民間法人に売却され、既存の建物が解体された以降は、何も手がつけられず更地の状態となっております。 地域住民からも不安の声が上がっておりますので、まず、ここに至った経緯について教えてください。 ◎まちづくり部参事建築担当部長](松川貴広君) 旧循環器呼吸器病センターの跡地につきましては、もともとは愛知県が所有しておりました土地を、平成28年5月に売買により民間法人が取得され、その後さらに所有権移転がされ、現在は別の民間法人が所有しておる状況でございます。 この土地の利用につきましては、愛知県が所有しておりましたときからさまざまな方より、主に流通業務施設の建築に関する問い合わせをいただいておりましたが、当該地は市街化調整区域内に位置しているため、建築に際して都市計画法に基づく許可が必要となってまいります。 現在のところ、どなたからも許可基準に適合する申請はなされておらず、既存建築物の除却後は更地の状況となっている次第でございます。 ◆13番(井上文男君) それでは、平成28年5月に県が民間法人に随意契約により販売した条件を確認させてください。 ◎まちづくり部参事建築担当部長](松川貴広君) 愛知県から売却に当たって示されました土地利用条件といたしまして、所有権移転の日の翌日から起算いたしまして5年以内に、敷地の一部に医療施設、老人福祉施設、サービス付き高齢者向け住宅、医療・介護の通所施設、医療・介護の学校・養成施設のいずれかを開設し、また、運営を開始した日の翌日から起算して10年間を経過する日までの間これを運営することと聞いております。 ◆13番(井上文男君) 県から売却の条件というところで、所有権移転の日の翌日から起算して5年以内に敷地の一部に医療施設、老人福祉施設、サービス付き高齢者住宅、医療・介護通所施設、医療・介護の学校・養成施設のいずれかを開設し、運営を開始した日の翌日から起算して10年を経過するまでこれを運用することということになっております。 民間法人が購入され、流通業務施設及びサービス付き高齢者住宅を建設するため、地元の説明会が開催され、既存の建物が解体されましたが、そのときに山中遺跡の調査等で行政として現場立ち合いはされましたでしょうか、お伺いをいたします。 ◎教育文化部長(野中裕介君) この土地につきましては、敷地全体が埋蔵文化財包蔵地になっているため、建物が建っていた箇所は、過去に第1次から第5次まで5回、発掘調査が行われております。ですので、既に調査済ではありますが、建物の解体時には、念のため現場立ち合いを行っております。 ◆13番(井上文男君) それでは、スライドをよろしくお願いします。 ちょっと古い地図にはなりますけれども、こちらは、旧循環器呼吸器病センターの敷地になります。 今、言われました調査について、これが1次調査、これが2次調査、これが3次調査、これで4次調査、5次調査ということになります。非常に広大な土地の中で調査がされている箇所はあるものの、全ての箇所で調査が行われているというところではございません。 それで、今後、敷地全体で流通会社が建設され、サービス付き高齢者住宅を建設する場合には、山中遺跡の調査等について、行政はどのような対応をされますか、お伺いをいたします。 ◎教育文化部長(野中裕介君) 敷地全体でということですが、過去に調査していない箇所に建物を新たに建築する場合につきましては、一定以上の深さを掘る場合、文化財保護法に基づき届け出をした上で、事前に試掘調査を行い、必要に応じて発掘調査を実施し、その結果を受けて遺跡として、あるいは記録として保存するという措置が必要になってまいります。 なお、調査及び記録保存等に係る費用につきましては、開発を行う民間法人が負担することが原則となっております。 また、文化財保護法による届け出は、事業着手の60日前までに届け出ることになっておりますが、大規模開発ということになれば、埋蔵文化財への影響が大きいため、届け出の前から民間法人との調整を密に行ってまいりたいと考えております。 ◆13番(井上文男君) それでは、もう一度スライドを。 同じスライドを見ながらお話をさせていただいたほうがわかりやすいと思いますので、お聞きください。 過去の調査で未調査箇所の建物建築については、一定以上の深さを掘る必要のある工事を実施する場合には、文化財保護法に基づき届け出をした上で、事前に試掘調査を行い、必要に応じて発掘調査を実施し、その結果を受けて遺跡として、あるいは記録として保存をするという措置が必要ということがわかりました。 スライドのほう結構です。 それでは、当該地で地域説明会がありました。流通施設の建設がされず、解体がされ、更地のままとなっておりますが、これはどうしてでしょうか、お伺いいたします。 ◎まちづくり部参事建築担当部長](松川貴広君) 愛知県から所有権移転を受けました民間法人からは、流通業務施設や病院の建築に関する問い合わせをいただきましたが、許可基準に適合する申請がなされないまま第三者に所有権移転がなされ、現在の状況となっております。 ◆13番(井上文男君) 市街化調整区域内において、流通業務施設は許可されるのか、確認をさせてください。 ◎まちづくり部参事建築担当部長](松川貴広君) 一宮市開発審査会基準におきましては、みずからが建築し、みずからの業務として行う「自己の業務用」の流通業務施設につきましては、許可の対象としております。 ◆13番(井上文男君) 流通業務施設は、所有者がみずから業務で建築する場合には許可がおりるが、転売目的、自己の業務用以外の建築は許可がおりないという理解でよろしかったでしょうか。 ◎まちづくり部参事建築担当部長](松川貴広君) 都市計画法に基づく自己の業務用の許可申請につきましては、申請の内容のとおりに履行されることを前提といたしまして、許可をするものでございます。 ◆13番(井上文男君) それでは、流通業務施設以外にも許可される要件のものはあるのでしょうか、お伺いをいたします。 ◎まちづくり部参事建築担当部長](松川貴広君) 当該地につきましては、市域を市街化区域と市街化調整区域にわけました、いわゆる線引き以前からの宅地でありますので、さまざまな用途の建築物が許可の対象となり得ますが、一方で約7ヘクタールという広大な土地でございますことから、主なものといたしましては、技術先端型工場や住宅団地としての開発等が考えられます。 ◆13番(井上文男君) それらの用途の建築物は、7ヘクタールの敷地全体について1件の許可を受けることは可能でしょうか。 ◎まちづくり部参事建築担当部長](松川貴広君) 流通業務施設につきましては、一宮市開発審査会の議を得た場合には、7ヘクタールの敷地全体について許可を受けることが可能でございますが、技術先端型工場や住宅開発につきましては、許可が可能な申請地の規模は5ヘクタール未満となっております。 ◆13番(井上文男君) 現実的には7ヘクタールもの敷地を1件で利用することは、私自身は困難ではないかと思いますが、土地を分けて複数の申請とすることは可能でしょうか、お伺いをいたします。 ◎まちづくり部参事建築担当部長](松川貴広君) 敷地を分筆いたしまして、それぞれが基準に適合する場合であれば、異なる申請人による複数の申請であっても可能と考えております。 ◆13番(井上文男君) この敷地には、もともとは道があり、地域住民の通行の利用に供されておりました。現在も区域の外には、その名残の道路が残存しております。7ヘクタールの敷地を幾つかに分けて利用することが可能ということであれば、残存する道路をつなげて、開発区域内に道路を築造し、地域住民も利用できるような形態で開発していただければ、地域に住む人間としては大変ありがたいことだと考えます。 また、愛知県より所有権移転がなされた際には、病院施設や福祉施設の建設が条件であったと先ほどお答えをいただきましたが、当初に随意契約で県より購入された会社から、現在は、競売により別の会社の方が所有されています。 実際に施設の周囲が、以前は高いアルミの板で囲まれていましたが、競売後は以前より低いアルミの板にかわりました。このように所有権の移転が繰り返された現在、その条件が果たして守られるのか、聞く話によりますと、法的には当初の県との拘束はないと聞いています。私も含め地元の住民は、この先どうなってしまうのかということを懸念しております。 あくまでも他人が所有する敷地でございますが、古くは山中遺跡にもなった土地、昭和の時代には地域住民の協力により県立尾張病院になり、グラウンド、桜並木、池等が整備され、私も近所に住んでおりました。小さいころは、近所のお兄ちゃんたちと池で魚釣りをし、グラウンドでは、ソフトボールを、野球を楽しみました。また、そのグラウンドでは、地域の運動会も開催され、地域にとってはなくてはならない施設でありました。 ゆえに、地域住民といたしましては、交通渋滞の原因となるおそれのある流通施設を望んでいるわけではなく、できるだけ地域にも貢献していただけるような形態で開発されることを希望しております。私としての思いを伝えさせていただいて、この質問を閉じさせていただきます。 続いて、地区計画についてお伺いをさせていただきます。 市街化区域において、今後直面する人口の急激な減少と高齢化の進展に備え、立地適正化計画が策定されようとしているとお聞きしています。 しかし、一宮市では、人口の約4割が市街化調整区域に暮らしています。この市街地調整区域では、今後、人口の減少に伴い、地域コミュニティーの存続が難しくなることが予想されますが、これに対しての施策は何かお考えでしょうか。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 市街化調整区域において、ゆとりある緑豊かな集落地の環境の維持・保全、また、計画的な住宅供給が可能となる「市街化調整区域内地区計画運用指針」を平成29年4月に施行しております。 ◆13番(井上文男君) 施行から2年以上が経過しているようですが、これまでの取り組みと実績を教えてください。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 市広報紙やウエブサイトへの掲載はもとより、わかりやすくパンフレットを作成し、市都市計画課窓口や愛知県の掲示板へ配置するなど、PRに努めてまいりました。 これまで市民や事業者からの相談はあり、また、地域においても説明会を開催いたしましたが、現時点で実施には至っておりません。 ◆13番(井上文男君) それでは、スライドをお願いします。 地区計画というところでの説明をいま一度させていただきます。 地区計画とは、身近な生活空間について、地域の皆さんで話し合い、地域の目標や建物の用途、高さ、色などの制限、道路、公園、配置及び規模について定めるものです。未来にわたる良好な環境を備えたまちを地域レベルで進める計画です。そういったものになります。 続いて、地区計画が活用できるところというところで、鉄道駅周辺型、鉄道駅から半径500メートルの円の区域、地区拠点型、市庁舎や出張所から半径500メートルの円内の区域というところであります。 スライド、結構です。 この地区計画制度以外にも、市街化調整区域内における住居系の開発については、都市計画法第34条第11号による手法があります。この手法については、私自身、平成29年の一般質問でお聞きしておりますが、いま一度内容を確認させてください。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 都市計画法第34条第11号は、許可基準の一つであり、地域コミュニティーの維持や活力向上の方策として、分家等の要件のない人でも住宅や共同住宅などが建築できるようにする制度でございます。 もう少し具体的に申しますと、この第11号の条件といたしましては、第1に、市街化区域に隣接、または近接すること、第2に、自然的、社会的諸条件から市街化区域と一体的な日常生活圏を構成していると認められる地域であること、第3に、建築物の集積の程度、すなわち既存建物との連檐性や宅地化率などがございます。 また、その他の条件といたしまして、主要な道路の幅員、敷地面積などがありますが、こうした条件をクリアしている地域を条例で制定した上で指定すれば、住宅や共同住宅などを建てることができるという制度でございます。 ◆13番(井上文男君) この手法を一宮市では、採用していないわけですが、その理由を教えてください。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) この手法は虫食い的なミニ開発の増加による既存集落の住環境の悪化や、道路、水路などの公共施設の後追い整備による財政負担などの問題がございます。 この手法を採用した他市の中には、安易に市街化調整区域で住宅等が建てられることで、市街化区域の不動産が売れなくなる、また、都市計画税がかからないのは不公平といった声が上がり、一度は施行したものの数年で廃止した事例がございます。 そのため、一宮市においては、安易に開発を助長するのではなく、道路や水路等の基盤整備を計画的に進め、良好な住宅を供給できる地区計画制度に限定しているところでございます。 ◆13番(井上文男君) 都市計画法第34条第11号は、虫食い的なミニ開発の増加による既存集落の住環境の悪化や、道路、水路などの公共施設への後追い整備による財政負担などが問題ということで、一宮市は地区計画制度に限定しているということですが、その地区計画制度がいまだ実績がないということですが、この制度が進んでいない理由はどこにあるのでしょうか、お聞かせください。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 市街化調整区域は、市街化を抑制する区域でございます。そのため、開発を進める地区計画制度の活用に際しては、慎重を期す必要がございます。さまざまな条件を付しているところでございます。 例えば住宅系の地区計画を行う場合は、先ほどありましたが、鉄道駅や市出張所などの周辺で、面積を1ヘクタール以上としております。また、開発を抑制するところでの開発になりますので、その地区の地権者の同意を要することなどがございます。 これら条件があるため、現時点で地区計画制度の活用実績がないものと考えております。 ◆13番(井上文男君) ここで私からの提案です。この地区計画運用指針で示されている鉄道駅から500メートルなどの地区計画の対象区域に限り、都市計画法第34条第11号を認める形なら乱開発にならないような気がしますが、いかがでしょうか。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 繰り返しになりますが、たとえ地区計画運用指針で示した対象地区であっても、都市計画法第34条第11号による手法を使う場合は、道路や水路などの基盤整備がなされないまま宅地化が進行してしまい、快適な都市空間の確保や良好な住環境の形成ができないものと考えております。現在、国土交通省においても、今後の方向性として、この第11号の廃止や、対象区域の厳格化、そして、第11号にかわる地区計画の活用が議論されているところでございます。 ◆13番(井上文男君) 市街化調整区域でありますので、自由に開発ができないこと、また、条件が必要であることは理解しております。しかしながら、せっかくつくった地区計画運用指針です。活用がなされなければ意味がありません。あと、都市計画法第34条第11号は、行政が後追いで道路、水路をつくらなければならないことが問題であるということですが、地区計画は、開発業者がその道路、水路も同時に開発する必要があるわけで、開発コストがかかり、分譲するにしても、価格がほかの地域より高くなり、販売が難しいと考えられ、地区計画がなかなか進まない現状にあるようにも思われます。 これらの活用が進まない理由がわかっているのであれば、それを打開する策を講ずるべきではないでしょうか。例えば面積要件の1ヘクタールの緩和はできないでしょうか、お尋ねをいたします。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 市街化調整区域内地区計画運用指針における1ヘクタール以上という面積要件につきましては、愛知県のガイドラインに沿ったものとなっており、市街化調整区域において、良好なまちづくりを行うには必要な面積と考えております。 ◆13番(井上文男君) 条件の緩和は、現段階では困難であるということですが、そうしたら、どうしたら、地区計画が活用できるようになるのでしょうか。 ことし7月23日に萩原公民館において、市の地区計画の説明会を開催させていただきました。地区計画の条件から税控除の話まで、多岐にわたった質問がありましたが、どうしても行政が行うことに対して、地域が是非を問う形になってしまいます。 地区計画は地域が主体となり、それを行政がお墨つきとして、都市計画の決定をするものです。地域が主体となり動いた場合は、これまで以上に、地域が勉強する機会をつくっていただけないか質問します。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 市としまして、地域の方々がこの制度の活用をお考えの場合は、条件などの説明のみならず、どのようにしたらその条件をクリアすることができるか、また、どのような計画であれば地区計画制度が活用できるかなど、一歩踏み込んで地域の方々とともに勉強をしてまいりたいと考えております。 ◆13番(井上文男君) 市より、今後は一歩踏み込んで地域と考えていただけるという答弁をいただきました。 地域においても、みずから動かないといけません。あぐらをかいている地域は、衰退の一途をたどってしまいます。これからのまちづくりは、地域の思い、動きに行政がしっかりサポートする形にならなければいけないと思います。地域がみずから考え、そして声を上げた場合には、ぜひこれまで以上に強力にサポートをいただき、ともに一宮市の未来、都市像を考え、つくることをお願いいたします。また、地域でまちづくりを考える場合には、都市計画を初め、交通や福祉などさまざまな問題があります。市においても、複数の部署にまたがると思いますが、横断的に一体となって、一宮市の未来、地域の未来を一緒に考えていっていただきたいと思います。 くどいようですが、一宮市においては、いまだ地区計画の実績はありません。ぜひ萩原町において第1号となる地区計画の実現をしていただきたいと思います。 冒頭で述べましたとおり、一宮市は、人口の4割が市街化調整区域で暮らしているのが現実です。このまま開発を抑制すると、市街化調整区域では、空き家や空き地がふえ、そして、まちがどんどん衰退してしまいます。 市街化調整区域に住んでいる人の子供や孫の世代が住宅を建てたいと思っても、特段の要件がなければ、地区計画を行わない限り住宅を建てることができません。市街化区域に移住するしかないのです。 市街化区域にこうした移住者が全て入るスペースがあるとは到底思えませんし、市街化調整区域においても、鉄道駅や市出張所など利便性の高い地域に人を誘導する必要があると考えています。 きょうは、循環器呼吸器病センターの跡地の現状についてと地区計画について一般質問をさせていただきました。最後に、1つ目の質問でお伺いをしました循環器呼吸器病センターの跡地につきましては、地域説明会がなされて以降、現地は長い間更地のまま何も手をつけられていない状態であり、地域住民の不安は増すばかりであります。こうした状況を踏まえて、市長の御所見をいただけましたら幸いです。 また、2つ目の質問でお尋ねをいたしました地区計画につきましても、市街化調整区域の今後のまちづくりとして、市長の御所見をいただきたいと思います。 ◎市長(中野正康君) 本日、井上議員が取り上げられたテーマでありますけれども、今後の一宮市のまちづくりを考えると非常に重要な、また、それゆえに難しい問題も抱えたテーマであると受けとめております。 土地を初めとする不動産ですけれども、私有財産として個人や企業が所有できるわけでございますけれども、自由に好き勝手に開発、利用できるわけではありません。それぞれが所在する地域、地区の特色を生かした、特性に沿った形での利用ということで、さまざまなルールが設けられております。 きょう、議員が御指摘されました旧循環器呼吸器病センター、この跡地につきましても、市街化調整区域内ということで、都市計画法に基づいた許可が必要となりますので、こちらも許可基準にのっとった利用をしていただくことになると考えております。 もう1つ、市街化調整区域全体につきまして、地区計画の問題提起がございました。私も全く同じ問題意識を持っております。議員からお話ありました4割の人が住んでいるということとあわせて、一宮市の面積113.8平方キロメートル、1138と非常に覚えやすいんですけれども、この113.8平方キロメートルの3分の2は市街化調整区域であります。この調整区域の中で、その中でも人が集まる、人を誘導する地域、こういったものをメリハリつけて考えていくということは必要だろうということで、私は2年半前になりますけれども、市街化調整区域内地区計画運用指針という新しい枠組みをつくらせていただきました。ただ、残念ながら、この2年半、いろいろな問い合わせなどなど、説明会開いていただいたということですけれども、まだ実現していないというのも事実でございます。この2年半という期間が長いか短いか、いろいろあると思いますけれども、まちづくりというのは、時間もかかるだろうということで、朝令暮改にならない程度に、それでも一度も使われない制度、枠組みをいつまでもずるずる続ける気もありませんので、ときが来ましたら、適切に判断をさせていただきたいと、このように申し述べさせていただきます。 ともあれ、井上議員から大変心強いお言葉も数々ございました。おっしゃるとおり地域をどうしていくかと、地域計画につきましても、まずは地域の皆様方が主体性を持って、自分たちの問題として動いていただくことが何よりも重要でございます。 井上議員におかれましては、これからもお地元、萩原町で、リーダーシップを発揮していただきまして、ぜひともほかの市街化調整区域内のお手本になるような、そんな事例をつくっていただきますよう、よろしくお願い申し上げます。 ◆13番(井上文男君) 市長、ありがとうございました。 以上で私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○議長(太田文人君) 暫時、休憩いたします。                             午前11時1分 休憩                            午前11時11分 再開 ○議長(太田文人君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 26番、高木宏昌君。     (26番 高木宏昌君 登壇 拍手) ◆26番(高木宏昌君) それでは、私は、この席に立つのは今議会を通じて初めてでございます。ずっと目に焼きついておりましたのが、今まさに御答弁いただく当局の皆様方が本当に大勢の部長たちが誕生されました。心よりお祝いを申し上げるわけですが、もう時期がずれまして、申しわけありません。 その中でも、きょうは、私は、教育問題に集中しての質問をさせていただくわけでございます。特別職、教育長を拝命されました高橋教育長には、またひとつどうぞよろしくお願いをしたいと思っております。 そんな中で、2学期が始まったわけでございます。子供たちが通学路の道中で、あのにぎわい、それから、もう1つは、やはり学校の中、なかなかのぞくこともできませんけれども、あの学校の中のにぎわいを含めて、子供たちのはしゃぐ姿を想像すると、本当に楽しい気分に実はなってくるわけでございます。 しかしながら、先生方におかれましては、この2学期というときを迎えるについて、非常に心配な面もあるんではなかろうかという思いと、また、そんな話をずっと聞いてきたわけでございます。長い休み中に子供たちの心の変化、あるいは、2学期を迎えるときにどうでしょう、いろんな問題を頭に描いて、そして、学校に行くのはどうのこうのといった延長の中でいろいろな事故、事件が起きてくる、こういうケースも過去には幾つかあったやに承知をしております。しかしながら、子供の元気な姿というのは、どれも私どもにぎわいがうるさいとか、そういうことではなくて、あのにぎわいが子供たちの元気のバロメーターであろうと、大人は、やはり理解、解釈してやるのが一番いい方法ではないのかなと、こんなふうに常々思っております。 そんなときに、我が一宮市には、新しい教育長が誕生されたわけでございますが、本当に大変、心痛める直近の話としては、岐阜市の子供が命を絶ちました。夏休みになっては、また、高校生が同じようにそういった事件がありました。またまたびっくりしたのが、昨夜、埼玉県川口市での高校1年生が同じように命を絶ったと、こういったときに、間違いなくテレビ、新聞等に登場してこられるのが、いわゆる市教育長、こういった皆さん方の姿であります。それを見るにつけ、本当に苛立ってその記者会見を私は見せてもらってきたと、このイメージのほうは、本当に強いんです。なぜか、やはり、この後教育長との議論をさせていただく予定ではあるんですが、やはり学校の先生といえども、生身の人間なのかなと思うところが実は見受けられると、こういうことでございます。そして、その後にメディアからのまたバッシングを受けなきゃならんと、こういう事例が昔、滋賀県のほうでもあったやに頭に残っておりますが、そういった中で、まずは、新しい教育長をお迎えすることにおきましては、市当局も大きな大きな期待感を持っておられると、私はそう思っております。また、私もその1人でございます。どうか高橋教育長、一宮市の教育行政の中で、思う存分にリーダーシップを発揮して進めていっていただきたい、まず、冒頭にお願いを申し上げます。 そこで、本論に入る前に、これは、副市長にお尋ねするべきかなと思っております。 また、断っておきますが、決して、私は人事に介入するつもりは毛頭ございません。これだけは御承知おきをいただいた上で、副市長にちょっとお尋ねをいたしますが、教育長の任期何年というのと、もう1つは、何月が本来の就任月になるんでしょうか。 ◎副市長(福井斉君) 特別職である教育長の任期の件ですので、私からお答えさせていただきます。 まず、教育長の任期は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律というのがありまして、その第5条第1項で3年と決まっております。ちなみに、教育委員は4年ということになっております。 そして、今の高橋教育長の任期についてお答えするについては、前任の中野教育長のことからお話をしないといけませんが、中野教育長は平成28年10月1日から2期目の教育長になられました。任期3年ということですので、この9月30日をもって任期満了となりますが、考えるところがおありになり、3月31日で退任をなさいました。ということは、半年の任期を残しておやめになったということであります。 そして、じゃ、その後どうするかということでありますが、3月議会で新しい高橋教育長を同意いただいたわけでありますが、これまた、同じ法律第5条第1項には、ただし書きがございまして、教育長も教育委員も補欠で選ばれた場合は、残任期間を任期とするという規定がございます。したがいまして、中野教育長が早目にやめた残りの半年分だけの任期ということで3月に高橋教育長を同意いただいたということでありますので、法律の容赦ないルールでありまして、たった半年ではありますが、この9月30日で今の高橋教育長の任期は切れるということになります。 ◆26番(高木宏昌君) 法律的な問題もそこに絡んでおるということは理解をさせていただきます。 実は、これ、私の推測なんでありますけれども、前教育長との会話の中で、時折自分が退任のときは、今の日本の行政は、やはり4月スタートの3月末をもってのサイクルで進んでおりますので、何とか3月末をもっての退任は、自分としては考えなきゃいかんなと、こんなお言葉を一、二度聞かされたことがございます。 ですから、これは、私どもとしましては、そうかと、それで、年度初め、当局も予算組みと一緒に教育長も自分の思いをスタートさせられるのかなという程度に考えておりましたけれども、今、副市長の説明を聞きますと、簡単にはいかないようでございますが、ところが、いずれにしても、この状況の中では、市長がまた3月に私ども議会のほうに諮られたように、この議会中にもう一度教育長の人事案件をお諮りにならなきゃならんだろうと私は思うんです。 こういったことが、今後もっと続いていくとするならば、何か違和感を感じられないのか、あるいは、是正する方法というものはないものか、もう一度、副市長、何かあったらお答えください。 ◎副市長(福井斉君) 私ども、まことに、全くそのとおりだと思っております。 実は、教育長の任期は、以前は4年でありました。しかし、地方教育行政の組織及び運営に関する法律が改正されまして、3年に短くなりました。それはなぜかというと、任期4年の市長の任期中に1回は教育長の改選をというか、任期が切れ、次を誰にするか選ぶチャンスをつくるという目的で、3年に短くなっております。そういう改正をもうしたんであれば、残任期間とするという規定はなくていいんではないかと、私も個人的には思っております。したがいまして、もしこの法律が改正されれば中野教育長が3月におやめになった後、高橋教育長は、この4月から3年間通しで就任をしていただけるわけでありますが、いかんせん法律は変わっておりませんので、この点については、我々も不合理に思っております。 既に、その点については、中野市長も県の教育長などとも連携をとって、この法律が改正できないかという動きは少しずつ始めておりまして、もし議員の皆様からも後押しをしていただければありがたいなというふうに思っております。 ◆26番(高木宏昌君) いい御説明をいただきました。そんなふうに、もう動いておられるということであるようでございますが、もし、本当に、これを是正していこうと思っておられて、我々議会のほうにも何か頼むぞというようなことがあれば、しっかりと皆さんでスクラム組んで、こういった違和感を覚えるような、あるいは不祥事があってこんな年度途中でというような、こんな厄介な話よりも、やはり、行政の年度初め、4月ということをもって進んでいただくのが一番よかろうと、私もそう思っておりますので、何かありましたらまたお聞かせください。ありがとうございました。 そこで、いよいよ本論に入らせていただきます。 本来の議論に入るわけですが、2学期が始まり、たくさんの教職員の皆さん方が頑張っておられますけれども、子供たちの成長のために働いていてくださるわけですが、一宮市の児童・生徒の数と正規教員、これは、2年前にもちょっと一遍お尋ねしたことがありますが、そのあとどんな変化があるのかも知っておきたいし、正規教員の数は何人でしょうということと、非常勤の先生方、あるいは、また、子供の教育に携わっていただく講師の先生方、含めて今何人ぐらいこの現場の中にはおいでになるんでしょうか。 ◎教育長(高橋信哉君) まず、御質問いただきました児童・生徒数でございます。8月1日ということでお話をさせていただきますが、小学生が2万1,281人、中学生が1万791人、合わせますと3万2,072人、少しずつ減っているような状況でございます。 また、正規教員の数でございますが、8月1日現在で小学校が1,049人、中学校が620人、合わせますと1,669人でございます。児童・生徒数が減りますと、教員の数も減ってくるというようなことでございます。 これに加えまして、再任用の先生方がおみえになります。再任用教諭や非常勤講師を含めますと2,000人を超える教員が子供たちの指導に当たっているというようなことでございます。 ◆26番(高木宏昌君) 大体の輪郭はわかったような気がいたしますが、神山小学校、これは1,000人を超えていますよね。木曽川中学校、ここも1,000人に迫るほどの生徒数です。 こういった学校が実は存在しておると。それを含めた一宮市の61校の児童・生徒の数を聞きますと、この一宮市の教育行政の中の巨大化というものが感じとられるわけでございます。 担任の先生を初め、常勤の1,700名近い方々、3万2,000人を超える子供たちに、きめ細かな指導をしていただくために、1人の教員がしなければならない事務量、仕事量、これは膨大であることは容易に推測ができるわけでございますが、非常勤の先生は、勤務時間や仕事内容がはっきりしておると思います。勤務状況の把握もしやすいと思いますけれども、常勤教員の勤務状況の把握、これは、教育長、何か方法ございますか。 ◎教育長(高橋信哉君) 教員の勤務時間ということでございますが、教員の勤務時間は、県の条例によりまして定められております。もともとは労基法によるわけでございますが、7時間45分と定められております。 原則といたしまして、時間外勤務を命ずることができないということとなっております。時間外勤務を命ずることができるものについては、4つ決まりがございまして、校外学習その他生徒の実習に関する、そうした業務、それから、修学旅行など行事にかかわる業務、それから、職員会議にかかわるもの、そして、非常災害、あるいは児童・生徒の指導にかかわって緊急に対応しなければならない、そういったやむを得ない場合に必要な業務、この4つの業務に限られております。 しかしながら、現実には時間内に仕事が終わらないというところがございますので、学校に在校している時間、これを働く時間としてまとめまして、記録をとって管理職がその時間を管理しておるというようなことを行っております。 ◆26番(高木宏昌君) 教育長の御説明、確かにそのとおりだと思います。 しかしながら、非常に御苦労がにじみ出るような中身ではないのかなと思っておりますが、そもそもこの働き方改革なんですけれども、2年前にも私はこの席で取り上げさせていただきました。 これは、私が、今から30年、35年以前、自分の住んでおる地区のほうである方が口を酸っぱく勉強会の中でおっしゃっていたことは、日本は、この先、間違いなく労働者人口は外国人に取ってかわられる時代がくるぞと、こうおっしゃっていた。そのときは、何をおっしゃるのかなと思って聞いておりました。まだ私も四十前後でしたから。恐らく日本が裕福になって、働くことを避けるようになって、その分発展途上の外国の皆さん方の力をかりる、その程度だろうと思って聞いておりました。しかしながら、今、ここへきまして、総務省の統計やら、いろんなデータを聞かせてもらうときに、やはり日本総人口の減退ということが大きな大きな、この働き方改革の原点になっておることもわかってきました。 ということは、それは、自然にどの産業でも、教育ばっかりじゃない、どの産業も働き手、いわゆる労働者人口、これの絶対数がなくなってくる時代にもう入ってくる。そのピークは、底はいつだというと、国がいつも口に出しておるのは、もう40年先だと言うんですよ。 40年先ということになれば、ことしこの市に入職された人、一般会社でも入社された人、この人たちが、40年先は、定年60であるのかないのかは別としまして、今の制度でいえば、もうそれは定年を迎える年なんです。40年先は。その間には、相当現場の人たち、あるいは、経営者の皆さん方も、同じように、非常に、これから苦労が始まっていくわけです。もう早ければ5年先には確立しておらなければいかん。10年先には当たり前だと。そうでなかったら、どの産業も後の担い手の継続は難しいと思うんです。教員の後継ぎ、社会人の会社の後継ぎ、労働者、みんなそうだと思うんですけれども、絶対数、キャパが小さくなれば、当然そこの中に探す、探さなきゃならない、そういった難しさというものも出てくるわけですが、人口が少なくなればなったように、いわゆる出費も減るでいいじゃないかというわかったような、わからんような御意見も中にはあるようですけれども、そんなことは、もう論外なんです。 やはり、特にきょうの質問の中においては、学校の教育者、先生の後継ぎ、これをしっかりと確保するために、今、働き方改革という原点をつくり上げていっていただかないことには、さあ、いらっしゃい、いらっしゃいだけでは、先生方も入ってきてくれないんではないのかなと、この心配が1つ、実はあるわけでございます。 今、教育長がお答えになりました中で、どの学校もその在校時間等の記録を見て、現状把握をするということ、実際、勤務時間内で全ての指導、これが完結できるというわけでないのが、この教育現場だと私は思っておるんです。 何か言いたいかというと、例えばある児童・生徒に教育的指導をしなきゃならんといったときに、時間をかけて、その先生がマンツーマンであろうと、1人対3人、5人でもいいんですが、そういう指導をしておられるときに、チャイムが鳴った、時間がきた、はい、それまでと、こういう指導をできるか、できんかと言ったら、できないと思うんです。 そうしたら、情熱を持った先生が何を考えられるのか、やはり、今、7時間45分が制限だと、教育長はおっしゃった。だけれども、その中で、到底それを完結するというようなことは無理な話なんですよ。その個々の案件においては。 ここまでやったら、もうこれで終わり、答えがあったらそれで終われるよという企業ならばできるかもしれない。子供に指導的教育を与えるような教育社会の中において、時間制限を持って指導ができるのかといったら、非常にこれは考えざるを得ないと、僕は、ずっとこれは思っております。 しかし、そういった先生が存在をされておるといったときに、いわゆる教育長サイド、いわゆる教育界の指導者の皆さん方が、そういう先生に対しての何かフォローの道、フォローの考え方というのは、あるやいなやというところをきょうはちょっと聞けたら議論したいんですけれども、これは、通告に入っていましたね。幾らかは。述べられる範疇で結構です。お聞かせください。 ◎教育長(高橋信哉君) 私どもが子供の指導に当たるに当たって、子供の今抱えている問題にしっかり向き合って、そのことを解決してあげることが、本当に大事なことだと思っております。 そうしたことができていくように環境整備をしていくのが、教育に携わる私どもの役割だというふうに認識をしております。 現在導入しておりますものとして、そうした事務を少しでも簡素化するというような視点で、パソコンソフトを活用するようなこと、パソコンを導入しますと、学習プリントも容易にできますし、テストのプリントも効率よくつくっていけると思います。 また、デジタル教科書というようなものも整備されるようになってまいりましたので、その教科書を使いますと、実際に動画で教科書の内容が出てまいりますし、子供たちが教科書にかかわる資料までしっかりと調べていくような広がりもつくることができてまいります。授業内容に関連します資料や動画が多くその中に入っておりますので、効率よく、わかりやすく授業が進められていくというふうに思っております。 また、そういった授業にかかわること以外の部分で、出席簿だとか、集金簿だとか、給食実施簿だとか、さまざまな帳簿類があるわけでございますが、そうしたものの処理、それをパソコンで行っていくこと、また、通知表だとか、指導要録、そうしたものの作成もそうした機器を利用することで容易にできていくと、そういうような仕組みづくりをしているところでございます。 このような工夫を1つ1つ積み上げていく中で、冒頭申しました子供たちと向き合う時間をしっかりと確保していけるようにしていく、これが大事なことと思っております。 また、この夏でございますが、防犯システムの変更に伴いまして、出退勤を管理するシステムを整備することができました。教職員1人1人が自分の出退勤、出勤と退勤ということでございますが、それを自分のカードを通していくことによって、自己の働く時間をしっかりと管理する、自身が管理をする、そして、教師自身の働き方改革、そうしたものにつながっていくというようなことでの整備でございますので、そうした指導を重ねてまいりたいと、そんなふうに思っております。 ◆26番(高木宏昌君) 今、お聞きすると、いろいろなシステムを利用して、事務の効率化というか、能率化を今図ろうとしておられる、よくわかります。これはよくわかります。 ただ、今、最後のほうでおっしゃった、出勤した、退勤すると、これは一般で言うタイムカードと理解してよろしいかと思いますが、これは、実は、私も以前から、ここでは言っていませんけれども、地元の校長だとか、前教育長に申し上げてきたのは、こういうことは、どこの企業も当たり前でやっているんだけれども、欲しいのは欲しいけれども、学校現場ではそれは使えないわねという、その議論を、会話をしてきたことは何度もあると、私も承知しております。 だけれども、今は、なぜそれを言ったかというと、あれをやることによって、先ほど子供への教育指導を行っていただく、その先生の本心を考えたときに、あの制度が果たして本当に教育現場においては大事なものなのかといったときに、言葉は、皆さん方、本当に悪くて申しわけないけれども、あれを置くことによって、先生方が世間一般で言うサラリーマン化をしないかと、これを僕は非常に危惧して、欲しいんだけれども、つけるにはなという議論は大分してきたつもりですが、今、教育長が胸を張って、自信持ってお答えいただいたので、まずは、このタイムカード制度、うまくいってくれることを私も願っております。それはありがとうございます。 話は変わるんでありますが、8月20日だったと記憶しておりますが、読売新聞に大きく記事が載りました。ちょっとこの辺だけ朗読をさせていただきます。 「不登校の原因や背景を詳細に把握するため、文科省は来年度、欠席が続く小・中学生から学校などを介さずに聞き取り調査を行う方針を固めた」との記事が載りました。この介さずにというのは、学校をジャンプするということだと私は思います。 不登校児童・生徒が5年連続で増加し、2年前、過去最高の14万人を超えておるそうです。その中で、いじめや家庭状況等の背景を多面的に探り、今後の対策につなげたいようで、全国で数百名を対象に、民間の調査機関に調査を委託すると、こういう記事が載りました。これは、8月20日の読売新聞でした。そのための予算組みの段階に入ったということが書いてございました。 本来ならば、ここのところの議論は、私と教育長としっかりと本当はしたいんです。したいが、残念ながら、ここは通告漏れでございます。後日、しっかりとこれお聞かせいただきたいと思います。こういう文科省の姿勢に対して。なぜか、学校現場を信頼していないのかと僕は解釈した。ここは子供のことじゃないんです。なぜ学校をジャンプして民間に委託しなきゃいかんのだと。 これは、実は、古い話を持ち出して、まことに恐縮ではありますが、今から何年か前、ある地方にもいじめという問題が発生しました。そこで、各学校全てにいじめのアンケートを配布した。ちょうどきょう回収したところだとおっしゃった。激怒された。何だこれはと言って。その中身までは見せてもらうことはできませんでした。数字だけ見ました。教えてもらいました。3分の1が、我が校にいじめなし。あと数校がいじめまでとは認識していないと。そのとき教育長、本当に怒られましたよ。こんなばかげた結果がどこにあるんだと。今からすぐ校長会を開く。こういう激しい憤りを覚えられておった現場に、私は居合わせました。 こういった、いわゆるときの現場の校長方も、やはりトップの意味介さない考え方をお持ちであるのかと、私はそのとき痛切に感じました。しかし、何十人という校長先生がいらっしゃるから、それぞれいろんなお考えもあろうかとは思って、その場は一緒になって興奮するわけにもいきませんでしたので、大変ですねと言って、時間がないからもう行くわと言って、もう行かれましたが、そういう現実を見たときに、文科省が学校現場をジャンプするという意味合い、わからんでもないなという思いも、実は今あるんですよ。これは、ぜひ教育長とどこかでこの問題を議論し合いたい。私が元気なうちに。もう間もなく元気でなくなるかもしれませんので、ぜひひとつお教えいただきたい。これは後日のテーマとさせていただきます。 ゆうべの衝撃的な川口市の子供が、これも3年前からSOSを出して、その訴える文章までテレビ画面に出ておるんですよ。報道が正しいとするなら、学校現場、あるいは教育委員会、何をしておったんだと、この憤りなんです。 あした、自分が質問しなきゃならん。これどうしようという悩みを実はゆうべ持ったんですが、それはこっちへおいておきましての話でございます。ぜひ、教育長、忘れちゃいかんですよ。どこかでこの議論をしましょうよ。これからのために。 そこで、今、先ほどの御答弁の中で、個に応じた対策、これを講じていきたいと、きたとして、これからもそれを続けていきたいということでございますので、ぜひこれだけは今思いを述べられた信念だけは、ずっとお続けいただきたいと、まずお願いをしておきます。 その次に、いじめ、不登校について実態を詳細に把握し、1人1人に寄り添った丁寧な対応をしていることが最も重要なことだと思う、これがこれからも、その姿勢をしっかり継続していってほしいと、私も願っております。 さて、学校は新しい時代を常に見据えて、教員の育成を図っていくことが、本当に重要になってくると思います。これから先、さらによりよい学校現場にしていくためにどのように教員を育てていったらいいのか、お考えがありましたらお聞かせください。子供を教えていただく先生に対して、このような質問、まことに失礼千万とは思いますが、ひとつお聞かせください。 ◎教育長(高橋信哉君) 1人1人の教員が、責任を持って子供たちに指導ができるようになることが大事だというふうに考えております。時代の変化やみずからのキャリアステージに応じて求められる資質、能力を生涯にわたって高めていけるように研修を充実させていく、そして、教員として常に学び続ける意識を持った教員を育成していく、このことが重要だと思っております。
    ◆26番(高木宏昌君) 今、キャリアステージという言葉が出ましたが、どのようにしてこのキャリアステージに応じて求められる力を身につけていっていただくための学ぶ場である研修、どんなスケジュールをお持ちでしょうか。 ◎教育長(高橋信哉君) キャリアアップをしていくということでございますが、個人差がございます。あくまでも年齢、経験年数は目安ということになりますが、教員の成長段階に応じて、段階ごとに区切った研修をしていくことが大切だと考えております。 例えば新規採用でございますが、まずは、社会人として、また、教師としての土台づくり、それが大事だと思っております。そして、教員としての少しでも幅を広げ、教師としての指導力を高めていく、そうした実践力を磨いていくような基盤づくり、そういうことが最初に必要な段階と考えております。 また、ミドルリーダーとして若手教員を育成するとともに、指導的な立場や役割を経て、教員としてさらに幅を広げていける段階、そうした段階もございます。 さらには、その次の段階として、自己の専門性の向上と若手・中堅教員への指導・助言の力量を高める段階、そうした段階がございまして、今お話ししましたような、それぞれのキャリアステージに合わせた研修を用意して進めていくことが大切だと思っております。 それぞれの段階をしっかりとやり切り、次のステップへ進めさせることが、1人1人の教員の力を確実に高め、一宮市全体の教育の底上げができていくと、そのように思っております。 ◆26番(高木宏昌君) 大変、すばらしい展望をお持ちであると感じました。 若手の研修から、ミドルリーダー研修といったキャリアステージに合わせた研修、そして、いじめや不登校といった今日的な課題に対応する取り組みを充実させて、先生方全員のキャリアアップを進めていっていただきたいなと、こんなふうに思っております。 特にこの先、学校の先頭に立っていただく、ここまで申し上げるとちょっと角が立つのかもしれませんが、学校の先頭に立ってもらわなければならない、いわゆる校長候補には、我が子に対する思い入れといいましょうか、そういった気持ちを持って子供たちへの対応に当たっていただきたいと心から願います。一般の教師から上がっていただいて、どの子も我が子だと思うような気持ちで当たっていただけたらいいんではないのかなと、こんなふうに私は思っております。 一宮市は小・中学校61人の校長のもと1,700人、再任用や非常勤を含めて2,000人を超える教員がおられます。それでもまだ十分とは言えないと思います。2年前と同じことを申し上げますが、人材を増員する、そのためには、市長、副市長にもひとつ心して教育の世界に目を向けていただきたいなと、これもあわせてお願いをする次第でございます。 その人材のレベルアップを図るには、やはり教育費の充実は欠かせない実情と考えます。ぜひ、高橋教育長には大きな情熱を持って、一宮市教育現場のかじ取りをしっかりとお願いするとともに、一宮市の教育が地域行政の冠たる立ち位置を築いていただくことを心から祈念申し上げまして、本日のこの項の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 議長にお願いをいたします。もう1項目、実はあるんですが、ここで一遍切りをさせていただいてよろしいでしょうか。 ○議長(太田文人君) はい、許可いたします。 暫時、休憩いたします。                            午前11時53分 休憩                                午後1時 再開 ○副議長(服部修寛君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 26番、高木宏昌君。 ◆26番(高木宏昌君) それでは、午前に引き続きの質問をさせていただきます。 2項目めの木曽川体育館でございます。 これ恥ずかしいことに、私、木曽川の体育館、過去3度ぐらいしか行っていないんです。2回は社会福祉協議会の福祉大会、あと1回が中学生海外派遣の報告会で、選挙も何度かやらせていただきました。先輩の選挙も応援しましたが、開票所としても一度も行ったことがないんで、その私が、今から木曽川体育館についての質問ということでございますので、まことに申しわけない気分も実はあるんですが、これは私にとって余り縁はなかったんですが、あそこの利用者からの熱い熱い要望が何件かございましたので、そういうことなら、知らずに質問してもいかんということで、何度か足を運んだ結果、言葉は申しわけないが、かなりの劣化を感じました。そこで、今回こうした問題について、少し質問というよりもお願いをしたいなと思って、今から質問させていただきますので、よろしくお願いをいたします。 まず、あの体育館、築何年でしょうか。 ◎教育文化部長(野中裕介君) 昭和58年3月に竣工いたしましたので、築36年になります。 ◆26番(高木宏昌君) 36年ですか。36年ということになると、まだまだあの建物そのものの余力はあるんだろうと思います。しかし、36年前となると、多分、建築基準法もかなり変わってきておるんではないかなという気がしますので、建物そのものよりも、私、要望されたのも、中身の問題でおっしゃっていますので、これについて、これから少しお尋ねをしていきます。 今現在、市が管理というか関与、所有しておるあのフィットネスのようなトレーニングルームを持った施設、全部で何カ所ございますか。 ◎教育文化部長(野中裕介君) 教育委員会が所管する施設といたしまして、木曽川体育館、総合体育館、尾西スポーツセンター、一宮スポーツ文化センター、それと環境部が所管するエコハウス138がありますので、計5カ所がございます。 ◆26番(高木宏昌君) それと、間もなく運用開始になる中央プラザも含めてもいいかなと思うと6カ所ですね。 そういうことになると、ちょうどこの今の合併した一宮市の立地を見ると、うまく施設の位置がバランスよく配置されておるようにも、東のほうはちょっと薄いのかもしれませんけれども、大体人口密度から言うと、いいバランスでこれが存在しておるなと感じております。 それよりも、何よりも、今この木曽川の体育館の利用者が、総合体育館、あるいは今度できる中央プラザ、こちらのほうへ、施設が新しいのと、今の劣化の状態がこのまま続くようですと、どうも利用者の心理として移っていかれるような気もするんです。 この辺のところをこれから総合的に皆さん方に御判断をいただかなきゃいかんことになると思いますが、聞いていきますのは、まずはあそこの競技場というか、一番広いところ、あそこの天井というのは、つり天井でよろしいですか。 ◎教育文化部長(野中裕介君) 議員御指摘のとおりでございます。 ◆26番(高木宏昌君) つり天井ということでございます。 そしたら、あのつり天井を下から見るとわかるんですけれども、大体2メートルはないと思う、1メートル四方の正方形で、何百枚かはとにかく張られておるんですね。それを上からつり棒でつっておるというのが基本的な工法だと思いますけれども、築36年、余力は確かにあろうかと思うんですが、しかし、その前にもう1つ聞いておかなきゃいかんことがあるんですね。今、市内の小・中学校の屋運が、一時、つり天の天井改修ということがありました。今、進捗はどうなっていますか。 ◎教育文化部長(野中裕介君) 小・中学校の屋内運動場等の大規模空間におけるつり天井の撤去は全て終了しております。 ◆26番(高木宏昌君) 全部終了しておるということであれば、私もこの質問しやすいかなと思うわけでございますが、学校の屋運、確かに子供たちがあそこでいろんな体力増進を図ったり、集会をしたりというあの広場を安全な対策をしていただいた。だけども、一般の体育館、ここでも人が集まることには変わりがない。これで命の順番と言えば、どちらが先で後か、これはもう甲乙のつけようがないわけですよね。 改修が完了してから何年たっておるのかということも実は聞きたいんですが、それはともかくとしておいて、改修という方法は、この先、私きょうのこの議論から進めていくつもりでありますが、実はああいった人が集まる中で大きな地震でも来たときに、規模にもよりますけれども、ああいうつってある天井というのは、非常に危険性をはらんでおることだけは、もう間違いないんですね。今から50年も前だと記憶しておりますが、稲沢中学校の屋運の屋根が落ちたんです。御存じですか。多分御存じないと思います。あれも築10年、副市長が稲沢のころかな、そんな記憶ございせんかね。 ◎副市長(福井斉君) 申しわけありません。ちょっと私は記憶にございません。 ◆26番(高木宏昌君) 申しわけありません。とんでもない振り方をしました。 あれが、私が大体二十七、八ごろのことで、稲沢というのは、私も実はなじみの深いところで、よくあそこへ遊びに行ったり、いとこやおばがおるから。 ああいうところの天井が落ちました。それから高速道路のトンネルの天井も落ちました。近い話では、羽島市の共同浴場の天井も落ちました。これみんなつり天なんですよ。 なぜそうなるのかというと、天井裏にはなかなか目が行き届かない、メンテナンスが行き届かないんです。だから、あれの工法というのは、下からこんこん金づちでたたいて、音を聞き分けて、いいのか悪いのかが基本なんですよ。その程度の目視ができればいいんだけれども、そういう音の感覚だけで、橋もそうなんですけれども、そういうメンテナンスをやっておる中で、どんどんそうやって天井が落ちてくるあの危険さというのは、もう今では考えられない。僕らもあの世界に実は一時おりました。あれ、スケ、スケと言っておったんですよ。スケとは何だと言ったら、これからの天井はスケルトンにしろという話まで出ていたくらい、今から20年も前の話ですよ。 工法としては、もうああいう体育館的なところは、もうほとんどが天井がないんですよ。そういう中で、木曽川の体育館はいまだにある。これはひとつ十二分にこれからの議論の中でも考えていただかなきゃいかんことだろうと思いますが、あそこへ初めて私が訪れましたときに、トレーニングルームがありますね。あそこへ足を一歩踏み入れた途端に、むんときて、中におる状態ではなかった。廊下でそこの職員と、それからアピールをしていただいた人たちと、もう外でしか会話できませんでした。 本来あそこへ集まる利用者の皆さん方というのは、汗をかきに来られる人がほとんどだと思うんですね。それが、暑いからできないとおっしゃるぐらい環境はよくなかった。いろんな提案をして、じゃ、天井に大型の扇風機でもつけたらどうだろうねと言ったら、天井裏の配管、配線が邪魔をして、それはできる話じゃないということから、じゃ、しばらくお互いに知恵を出し合いましょうということで別れて、一月もたってからまた行きました。 そしたら、今度は利用者の方が、この間から、月が7月に入っておるんだけれども、ちょっと涼しいかなという感じがすると言うんですよ。職員に聞いたら、努力の結果、一番強い冷房の中で1度ぐらいは下がったと思うと。それはあなた方の相当な努力の結果だねという話をすることはしたんですが、要はあそこの設備、いわゆる機械室にも入れてもらいました。そしたら、いわゆる冷却装置が2機あるにはありましたね。だけど、1つは併設している福祉用ほうへ持っていくやつと、そして体育館用と2つあるにはあるんだけれども、あれも相当な老朽化で、配管を非常に心配しておるんだという職員の説明もありました。 いずれにしても、そういったことを今請け負ってくれておる指定管理者の中の職員が、やれる限りのことは今尽くしておると。確かに6月にお邪魔したときのさび、いわゆるローラーのところのさびがありました。それからボルトナットも本当に動かんぐらいのものがあったんです。変わっていました。取りかえたという中で、じゃ、どうやって温度1度も下げられたのかというと、配管の清掃もやれる限りはやったと言うんですよね。でも、結局はもう限界だと、これが最終的なお言葉でした。彼らも一宮市から請け負って管理をしておってくれている以上、やれることは、私どももしっかりとこれからもメンテナンスやら目先を見つけてはやっていきますけれども、これ以上望まれると、今度は我々のほうがもうお手上げになるところまで来ているというのが、報告の実態だったんですね。新しくなったボルトもナットも僕の目に映ったのも何カ所もありました。 幾つかの要望を申し上げ、ここで提案なんですけれども、築36年と聞いて、建てかえというのは、非常にこれは難しかろうと思います。今はまだ中央プラザができるときで、そんなに皆さん方にも、おお、そうかというわけにはいかんでしょう。これはよくわかります。そうなれば、どの程度の改修ができるのかということですが、もう時間が来てしまいましたので、端的に聞きます。 あそこの設備の大改修の可能性というのは、あるのかないのか、どうでしょう。 ◎教育文化部長(野中裕介君) 当市の既存の体育館というのは、総合体育館を初め、10月に開館する中央プラザなど複数ございます。ですので、短期的な計画として木曽川体育館を建てかえるということは困難だというふうに考えています。 また、大規模改修につきましては、大会等の競技関係者から、競技室の照度不足の指摘もあり、議員御指摘のつり天井の問題と合わせまして、改修が必要と考えています。 なお、改修する場合には長期間の工期が必要となりますが、競技室の稼働率が高く、各種大会や選挙の開票所等、数多くの催しが開催されている現状を踏まえて、実施時期を検討していく必要があると考えております。 ◆26番(高木宏昌君) 改修の余地あると、今そんなふうに理解をさせていただきましたし、またあそこの競技場の使用についてということも、今お話出ました。だけども、役所としてあそこを大改修に踏み切るんだということになれば、大会のその会場の持っていき方、そう難しい話ではないと、僕は思っています。だから、やるかやらないかを先にまず決めていただいたほうが、利用者の皆さん方も楽しみができるし、そして冒頭申し上げたように、一宮市の市民の皆さん方、バランスよく自分の近い、あるいは自分の好みのところへどうやってでも行けるという環境をまずつくっていただきたい。 そして、大改修の中には、今、照明という話も出ましたが、私が申し上げた設備その他も含んでいただけるか、どうでしょう、最後にお答えください。 ◎教育文化部長(野中裕介君) 今、議員御指摘のとおり、照明の問題もありますし、つり天井の問題、またいろんな空調を初め設備の問題、いろいろ直すべきところはございますので、改修となればそれらを含めた改修を考えざるを得ないというふうに考えております。 ◆26番(高木宏昌君) 時間がない中で申しわけない。切羽詰まった質問になりましたけれども、どうかひとつ、皆さんかなりあそこを期待されておりますので、どうかひとつ、教育長ともどもよろしくお願いをいたします。どうも本日はありがとうございました。(拍手) ○副議長(服部修寛君) 暫時、休憩いたします。                             午後1時17分 休憩                             午後1時27分 再開 ○副議長(服部修寛君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 通告に従い、発言を許します。 5番、大津乃里予さん。     (5番 大津乃里予君 登壇 拍手) ◆5番(大津乃里予君) 議長より発言のお許しをいただきましたので、通告に従いまして、一般質問をさせていただきます。 まず、最初の項目といたしまして、障害者にとっての災害時について質問させていただきます。 ことし7月に行われました夏の参議院議員選挙で、重い障害を持ちながら当選されましたれいわ新選組の舩後靖彦議員、木村英子議員が話題になり、ニュースにも大きく取り上げられました。車椅子と聞いて、私が思い浮かべるものとは全然違うタイプのものを両議員は使用されており、重度の障害者について考えるようになりました。 そこで、まず初めにお尋ねします。 重度身体障害者の基準といいますか、定義みたいなものは何かあるのでしょうか。また、一宮市内での重度身体障害者の人数がわかれば教えてください。 ◎福祉部長(石原秀雄君) 身体障害者手帳の発行の根拠となっております身体障害者福祉法には、重度身体障害者を定義している文言はありません。また、障害福祉サービスに係る給付などの支援の根拠となります障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律を見ても、明確な定義はございません。 ◆5番(大津乃里予君) 法律には定義がないということでしょうか。 ◎福祉部長(石原秀雄君) 全くないというわけではございません。障害者の雇用の促進等に関する法律の中に、重度身体障害者として、身体障害者障害程度等級表の1級または2級の障害を有する者及び3級の障害を2つ以上重複している者と定義されています。ただし、これはあくまでも企業が障害者雇用率等の算定をする際に、重度身体障害者1人を、計算上、2人として計算するというものでございます。 ◆5番(大津乃里予君) 福祉行政の中では、重度身体障害者という言葉をよく聞くのですが、どのような意味合いで使っているのでしょうか。 ◎福祉部長(石原秀雄君) 市の福祉制度では、例えば移動入浴事業の場合、家庭で入浴困難な重度身体障害者として、下肢--足でございますけれども--もしくは体幹機能障害の1、2級、緊急連絡通報システム事業の場合、外出困難な重度身体障害者として下肢、体幹機能もしくは視覚障害の1、2級を対象としております。また、国や県の各種障害者手当は、やはり身体障害者手帳1、2級が対象となっているものが多くなっております。 したがいまして、身体障害者手帳1、2級所持者ということで言いますと、平成31年3月31日現在で5,802人となります。 ◆5番(大津乃里予君) 私たちがよく耳にする重度身体障害者という言葉は、福祉制度上では明確な定義がないとのことを認識いたしました。 それでは、少し角度を変えさせていただきまして、舩後議員のように人工呼吸器を使用している方について質問させていただきます。 人工呼吸器は当然電気で動いていると思うのですが、災害などで停電が発生した場合はどうすればよいのでしょうか。 ◎福祉部長(石原秀雄君) 多くの人工呼吸器にはバッテリーが内蔵されておりまして、バッテリーの劣化ぐあいによって異なってきますが、数時間は対応可能と聞いております。また、予備のバッテリーを準備されている方も当然多いと思います。 ◆5番(大津乃里予君) それでは、停電が長時間にわたる場合はどうしたらよいのでしょう。つい先日発生した台風で、関東のほうでは今もなお60万を超える世帯で日をまたいでの停電が続いておりますけれども、一宮市においても、昨年9月に起こった台風の影響で大規模な停電が発生しました。 知り合いからお聞きした話によりますと、そのとき在宅介護で人工呼吸器を使用している患者が医療機関に駆け込み、充電しながらここで待機させてほしいと訴えかけたとのことです。停電時は夜であったため、救急外来でしたが、そこの受付で、停電のときに来ても病気じゃないからだめということで断られたそうです。 そのときの患者は大丈夫だったのでしょうか。また、今後ももし災害等で同様なことが起こった場合、対応は可能でしょうか。 ◎病院事業部長(古田幸康君) 議員お尋ねのお話と同じ患者かはわかりませんが、昨年9月30日に、停電により人工呼吸器が使用できなくなる心配があるため、救急車を要請され、市民病院に救急搬送された方がいらっしゃいました。その方につきましては、市民病院ではお断りすることなく、停電から復旧までの間、入院され、翌日に退院をされております。 市民病院は災害拠点病院に指定されており、重油を燃料とする3基の自家発電機を備えておりまして、停電した場合におきましても3日間程度は稼働ができます。今回のようなケースであっても、市民病院に救急搬送されれば、その患者に必要な対応をさせていただきますので、御安心していただければと思います。 ◆5番(大津乃里予君) 市民病院では自家発電設備が備わっているということで、今の病院事業部長の答弁を聞いて安心しました。 電力を必要とする障害者にとって、災害時、一体何時間停電が続くのか、いつバッテリーが限界を迎えるのか、これは死に直結する問題で、不安で仕方がないのではないかと思います。その方とその御家族はまさに命の危険に直面し、救いを求めて医療機関に走ったのではないでしょうか。 ほかにも、市内にお住まいの高齢者の方の人工呼吸器があのときの停電で一時的にとまり、それが直接の原因となったのかは定かではありませんが、後日亡くなられたとの話もお聞きしています。 ところで、災害が起きたとき、障害者などを対象とする避難所として福祉避難所がありますが、人工呼吸器を装着されている方も対象となるのでしょうか。 ◎福祉部長(石原秀雄君) まず、福祉避難所について簡単に説明させていただきます。 福祉避難所とは、災害救助法が適用されるような大規模な災害が発生したときに、高齢者や障害者など特に配慮を要する方で、指定避難所での対応は困難な方を対象に開設する避難所であり、主に民間事業者の障害者施設などと開設に関する協定を結んでいるものでございます。 福祉避難所には直接避難していただくのではなく、最初は指定避難所に避難していただき、必要に応じて福祉避難所へ移動していただくものです。人工呼吸器を使用されている方につきましては、まず第一に病院への入院、もしくは福祉避難所に避難いただくということになります。 ◆5番(大津乃里予君) 最初に指定避難所に避難し、必要に応じて福祉避難所へ移動とのことですが、具体的にはどういった流れになるのでしょうか。 ◎福祉部長(石原秀雄君) まず、指定避難所で、避難所の職員に福祉避難所へ移動したい旨、申し出ていただきます。そこで福祉避難所への移動が必要だと判断しましたら、災害対策本部に連絡し、本部において受け入れ可能施設の調整を行います。その後、移送手段を手配し、福祉避難所に移っていただくという手順になります。 ◆5番(大津乃里予君) 人工呼吸器を使用している方も福祉避難所で対応可能とのことですが、そこには自家発電設備は設置されているということでしょうか。 ◎福祉部長(石原秀雄君) 全ての福祉避難所に自家発電設備が設置されているわけではございません。福祉避難所の中で停電していないところや自家発電設備が設置されているところに避難していただくことになります。 ◆5番(大津乃里予君) 昨年の台風の影響による一宮市内での停電は、停電した地域とそうじゃない地域とがありました。いつ、どの場所で、何時間停電が起こるかわかりません。特に福祉避難所が開設されるような大規模な災害は、停電が長時間にわたることも想定されますが、そのようなときも対応が可能な福祉避難所は、一宮市内全体を網羅できるようには整備されているのでしょうか。 ◎福祉部長(石原秀雄君) 先ほども申し上げたとおり、福祉避難所は主に民間施設です。したがって、市内全体を網羅できるよう計画的に設置されているわけではありません。 ◆5番(大津乃里予君) それでは、自家発電設備の設置に対する国や市からの補助制度のようなものはあるのでしょうか。また、一宮市としては今後どのようなお考えがあるのか、お聞かせください。 ◎福祉部長(石原秀雄君) 例えというか1つの例として、国の社会福祉施設等整備費に係る補助制度の対象事業の中に、自家発電設備の整備という項目がございます。平成30年12月14日に閣議決定された防災・減災、国土強靭化のための3カ年緊急対策において、この自家発電設備の整備が優先的な整備対象の1つに取り上げられております。この国の制度がございますので、現在のところ、市独自で実施する予定はございません。 また、民間事業者が自家発電設備を設置するかどうかは、それぞれの事業者の判断であり、義務づけることはできないと考えております。 ◆5番(大津乃里予君) わかりました。国の補助制度の中でも、自家発電設備の整備は優先事項となっているとのこと、理解いたしました。 それでは、一宮市内でこの補助制度を利用し、自家発電設備を導入した施設は実際にあるのでしょうか。 ◎福祉部長(石原秀雄君) 複数の施設が自家発電設備の新設や増設を行っております。 ◆5番(大津乃里予君) 1つでも多くの福祉避難所に自家発電設備が設置されるよう、この制度を広く民間事業者の方々に周知いただきますよう要望いたします。 さて、平成28年4月に内閣府防災担当が作成した福祉避難所の確保・運営ガイドラインというものがございます。その中に福祉避難所の指定という項目があり、福祉避難所の指定目標については、要配慮者や同居家族の生活圏やコミュニティーとのつながりに配慮し設定することとするが、少なくとも、地域における福祉避難スペースについては、小学校区に1カ所程度の割合で指定することを目標とすることが望ましいと記載がございます。 また、民間の社会福祉施設等の場合は、福祉避難所の指定に際して、市町村と当該施設管理者との間で十分調整をし、福祉避難所の指定に関する協定を締結するとの文面から、民間事業者だけでなく、公的施設でも指定が可能であると思いますが、一宮市では公的施設としては数カ所しか福祉避難所に指定されておりません。 災害という不測の事態を考慮し、受け入れ可能人数と利用する可能性がある対象者の人数を予測しながら、福祉避難所や福祉避難スペースの整備を検討いただけたらと思います。 ここで、私の知り合いで、重度の障害を持った子供がいる御家庭から伺った話を紹介させていただきます。 スライドをお願いいたします。 これは、子供が使用している車椅子で、全身をサポートする特殊な車椅子です。れいわ新選組の船後議員が使用されている車椅子と同じようなタイプだということです。御家族から許可のもと、写真を撮らせていただきました。 昨年に起こった停電で、物すごく不安な夜を過ごされた話を聞きました。内蔵されたバッテリーと予備のバッテリーを合わせて10時間ちょっとであれば持ちこたえることができるけれども、いつ電気が復旧するかわからない。自宅の近くに指定避難所として小学校があるけれども、大型の車椅子であるがために、とてもじゃないが行くことができない。いざとなったら病院に向かう準備はしたけれども、自宅で待機するしかなかった。 ここの地域では、7時間前後もの停電が起きたそうです。親御さんの生の声が、心に物すごく突き刺さりました。 スライドありがとうございます。 一宮市民憲章にも、本文にこうあります。「いのちを大切にし、だれもが安心して暮らせる福祉のまちをつくります」。重度身体障害者は一宮市内の総人口から見ても、そして市内に住む障害者全体の人口から見てもほんのわずかです。しかし、それでも命の重みは同じであることに変わりはありません。この方々にとっての電力というものは、一刻を争う、命をつなぐ大切なものであります。福祉部の職員の皆さん、そして病院関係者の皆さんには、日ごろより御尽力いただきまして、心より感謝申し上げます。いつ起こるかわからない災害への対策を、どうぞ今後も引き続き対応をお願いいたしまして、この項の質問を終わらせていただきます。 続きまして、2つ目の質問に移ります。 児童相談所の設置についてお尋ねいたします。 6月の定例会での小林議員の一般質問と若干重なるところがありますが、御容赦くださいますようお願いいたします。 テレビや新聞などで御存じの方も多いかと思いますが、8月末、鹿児島県で4歳の女の子が同居する母親の交際相手に虐待され、その後死亡するという大変痛ましい事件が起こりました。また、9月頭にも、大阪府で4歳の男の子が母親からの虐待により大けがを負ったというニュースが明るみに出ました。 近年、特にここ最近では、児童虐待に関するニュースが悲しいことに後を絶ちません。先日の報道でも、児童相談所の児童虐待相談対応件数は増加の一途をたどっており、厚生労働省の発表によりますと、平成30年度の全国212カ所の児童相談所が児童虐待相談として対応した件数は、速報値で15万9,850件で、これまでで最多の件数となっております。 主な増加理由として、心理的虐待に係る相談対応件数の増加、警察等からの通告の増加などが挙げられます。 ちなみに、平成29年度の児童虐待相談対応件数は13万3,778件で、比較しますと2万6,072件も増加しております。 児童虐待に関する相談先は、児童相談所だけでなく、市町村も相談先となっていると思いますので、まず、一宮市の現状についてお尋ねします。 平成30年度の児童虐待に関する相談の受け付け件数は何件ありましたでしょうか。 ◎こども部長(伊藤祐幸君) 平成30年度におけます市での受け付け件数は82件となっております。 ◆5番(大津乃里予君) 児童虐待相談を受けた場合、まず何を行うのでしょうか。 ◎こども部長(伊藤祐幸君) 児童虐待相談を受理した場合ですが、まずは家族構成などの基本的な情報を収集した上で、まず緊急受理会議というのを開かせていただいております。そこで緊急性の有無を判断しまして、県の一宮児童相談センターへ対応をお願いすべきか、あるいは市で対応すべきかを検討します。例えば、頭にけがを負っているなど緊急対応が必要な場合は、一宮児童相談センターへ対応をお願いしております。緊急性が特に認められない場合は、市が対応することとしております。 ◆5番(大津乃里予君) それでは、市が対応する場合の流れを教えてください。 ◎こども部長(伊藤祐幸君) まず、48時間以内に家庭訪問をさせていただきまして、子供の安全の確認を行います。その際には、保護者と会って状況をお聞きして指導等を行います。その後も、市が設置している一宮市要保護児童対策地域協議会において、見守りケースとして保健センター、保育園、学校などの関係機関が連携しまして、継続した見守りを行っていきます。 ◆5番(大津乃里予君) 緊急性の高い場合については、県が運営する児童相談所である一宮児童相談センターへお願いするということで、児童相談センターとは常に連携しているものと理解しました。 さて、昨今の児童虐待に関する報道からは、児童相談所の業務は児童虐待相談やその対応が中心といった印象を受けますが、実際には児童相談所では児童虐待相談以外の業務もあるかと思います。虐待相談以外の業務を教えていただきたいと思います。 ◎こども部長(伊藤祐幸君) 児童虐待以外にも知的障害、発達障害などの障害児相談があり、障害児相談に関連する事業として、療育手帳の交付や特別児童扶養手当認定診断を行っております。また、ほかにも子供の非行相談もあって、児童相談所の業務は多岐にわたっております。 ◆5番(大津乃里予君) 児童相談所の業務の多忙さがうかがえます。 次に、児童相談所は、一時保護や施設入所などの業務を行っているようですが、その内容について確認させていただきたいと思います。 まず、一時保護とはどういったものでしょうか。 ◎こども部長(伊藤祐幸君) 児童虐待ケースでは、生命や身体に危険が及ぶおそれがあれば、親と子供を一時的に引き離して子供を保護することになります。児童の安全を迅速に確保し、適切な保護を図るため、あるいは児童の状況を把握するために行われるのが一時保護でございます。 ◆5番(大津乃里予君) 次に、施設入所とはどういったものでしょうか。 ◎こども部長(伊藤祐幸君) 施設入所は、児童を乳児院や児童養護施設などに入所させることです。家庭での養育が困難な場合に行われます。児童虐待ケースで一時保護を行った後でも、家庭の養育環境が改善されず、子供を家庭に戻すことが不適切と判断されれば、施設へ入所させることがございます。 ◆5番(大津乃里予君) 昨年、一宮市の組織として、こども部の中にこども家庭相談室が設置され1年が経過しました。一宮市の児童虐待対応の現状についてどのようにお考えなのか、教えてください。 ◎こども部長(伊藤祐幸君) 現在の児童虐待対応については、県の一宮児童相談センターは一時保護など強制的に介入が必要なケースを担当し、市は身近な相談場所で継続的に見守る落ちついたケースを担当しております。 県は、現在、児童相談センター職員の増員を計画的に進め、体制強化を図っております。また、議員御紹介のとおり、平成30年度にこども家庭相談室を設置し、市の相談支援体制の充実を図っております。 県と市の二元体制ですが、それぞれの役割分担のもと連携を密に図って、児童虐待対応については機能していると考えております。 ◆5番(大津乃里予君) 愛知県が運営する児童相談所である一宮児童相談センターと、一宮市が運営するこども家庭相談室の役割を明確にした今の体制がうまく機能しているとのことで、安心いたしました。 しかし、児童相談所の機能を、住民に身近である市が直接権限を持つことによって、さらに児童虐待へ迅速に対応できるような体制になると言われております。 さて、現在、一宮市では、令和3年度の中核市移行に向けて準備しているところですが、中核市になると、愛知県の事務権限の一部が移譲されます。 ここで、中核市について少し確認させていただきます。 中核市とは、国の指定を受け、県の仕事の多くを行う人口20万人以上の都市のことを言います。市が行う事務権限が拡大し、住民に身近なところで行政サービスを提供できるようになります。きめ細やかで質の高い行政サービス、地域の実情に合わせた自立したまちづくりを進めることができます。県から引き継ぐ仕事を市が直接行うことで、事務処理のスピードアップが可能になります。 実は、これは一宮市の7月と8月と9月の広報に記載されていた言葉を抜粋したものであります。中核市について大変わかりやすく書かれてありました。例えば、中核市になったら設置が義務となる保健所は市で運営することとなり、地域の実情に合わせた保健サービスが実施されるようになると期待しております。 一方、児童相談所の場合は、中核市では設置義務はありません。児童相談所の設置が義務となっているのは都道府県と政令指定都市ですが、平成16年の児童福祉法の一部改正により、平成18年からは中核市においても児童相談所が設置できるようになりました。義務ではなく、設置が可能だということです。それから10年ほどたちましたが、児童相談所の設置は進んでいません。 現在、中核市は全国で58市ありますが、児童相談所を設置している中核市は、神奈川県横須賀市、石川県金沢市、兵庫県明石市の3市のみで、少ない状況にあります。 昨年に起きた東京都目黒区や千葉県野田市の虐待死事件を受け、児童相談所の重要性が全国で叫ばれているところです。 それでは質問に戻ります。 一宮市では、中核市移行に向けて、児童相談所の設置については、どのように考えていますでしょうか。 ◎こども部長(伊藤祐幸君) 児童相談所の設置につきましては、中核市への義務づけの話が出ておりますけれども、一律設置を進めていくものではないと考えております。市の規模や県との関係など、地域の現状に応じて判断すべきことと思います。現在、県一宮児童相談センターが一宮市内にあり、市との連携がとれております。今後も、当分の間はこの体制を継続していきたいと考えておるところでございます。 ◆5番(大津乃里予君) 一宮市としての児童相談所設置についてのお考え、理解いたしました。 冒頭で挙げましたとても悲しい事件ですが、いずれも市、児童相談所、警察とによる伝達や連携という点においても問題視されています。児童相談所の設置は簡単な問題ではないと思います。人材や財源の確保といった大きな課題もあります。しかしながら、一番に守るべき、優先して考えるべきは子供たちであって、問題が深刻化する前の早期発見や早期対応が非常に重要ではないでしょうか。 中核市であります奈良県奈良市では、子供の健やかな成長と子供の安心・安全を確実に確保するために、令和3年度に児童相談所設置を目指すとし、ことし3月に児童相談所設置基本計画を発表しています。児童虐待の重症事例ゼロを目指すとのことです。また、奈良市は保健所や教育委員会との連携強化は、中核市が児童相談所を設置する1つのメリットと考えているようです。 平成28年3月の定例会で、森ひとみ議員が中核市について一般質問をされました。そのときの最後の答弁で、市長が児童相談所のことに少し触れております。 児童相談所の事務を、県ではなくて中核市に義務づけるかづけないか、今、法律案の取りまとめが紛糾し、まだ国のほうでの制度改正が流動的な要素もある。しっかりと見きわめながら総合的に判断したいと考えているとのことでした。これは中核市に対しての答弁ですので、児童相談所の設置に関するものではありませんが、中核市において児童相談所というのは、義務化の是非は見きわめが大変難しいということを、市長の答弁からもうかがい知ることができます。 悲惨な事件が今日に至るまで幾度となく起こっています。今、全国では、児童相談所のあり方についてさらに注目が集まっているのではないでしょうか。中核市への設置義務に関しては、まだ体制が追いついておらず、自治体への負担が増加するのではないかなどの懸念から、国は義務化を見送っているのが現状です。 そんな中、令和元年6月19日に、児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律が国会で可決・成立し、6月26日に公布されました。その中にある概要の1つに、児童相談所の設置促進というものがあります。政府は、この改正法の施行後5年間をめどとして、児童相談所及び一時保護所の整備の状況、児童福祉司その他の児童相談所の職員の確保の状況等を勘案し、中核市及び特別区、特別区というのは、東京の23区のことですが、それらが児童相談所を設置することができるよう、児童相談所及び一時保護所の整備並びに職員の確保及び育成の支援、その他必要な措置を講ずるものとすることというように明記されており、令和2年4月1日に施行されます。中核市に対する児童相談所の設置の義務化とまでにはいきませんが、設置支援という形では制度設計されました。 また、先日の9月6日金曜日の中日新聞に、「市女児めぐる会議開かず。県警や児相と協議なく」という見出しで、鹿児島県泉市で起こった事件について記事が掲載され、ちょっと気になる部分がありましたので、一部だけ読み上げさせていただきます。 市が児童福祉法に基づく要保護児童対策地域協議会の会議を開かず、県中央児童相談所や県警と支援に関する対応が協議されなかったことがわかった。会議が開かれていれば、異変を各機関が共有でき、迅速な措置を講じることができた可能性がある。市は児相に開催の必要性を伝えたとしているが、児相側は打診を受けたことを否定。関係機関の連携が円滑に機能していなかったことが改めて浮き彫りになったと、記事では書かれてありました。 もし、市が直接権限を持ってさえいれば、もしかしたら、このような言った、言わないなんていうことは起こらなかったかもしれません。 市の状況によって考え方はさまざまあるかと思います。他市の状況も参考にしていただきながら、子供たちにとってよりよい体制を、児童虐待へ迅速に対応できるような体制を構築していただきますようお願いいたしまして、今回の私の一般質問を全て閉じさせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○副議長(服部修寛君) 暫時、休憩いたします。                                午後2時 休憩                             午後2時11分 再開 ○副議長(服部修寛君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 通告に従い、発言を許します。 28番、平松邦江さん。     (28番 平松邦江君 登壇 拍手) ◆28番(平松邦江君) 議長のお許しをいただきましたので、一般質問をさせていただきます。 今回、通告に上げさせていただきました1つ目の項目、出産の支援についてでございます。 出産というと、まずはほとんどの方が結婚されて出産するケースが多いと思いますけれども、ことし令和元年初日の5月1日の結婚の届けが、愛知県で一宮市が一番多かったという、そういう一宮市にとっては大変誇りにすることがございました。一宮市にどんどん若い人たちが転入しているということは、大変喜ばしいかと思います。 今回は、まず一宮市の出生数についてですけれども、平成20年、3,623人をピークに年々減少し、平成25年は3,204人、平成30年は2,890人となりました。10年前と比べますと、733人減少の約8割となっております。年々減少傾向であっても、それでも2,890人という赤ちゃんが生まれてきてくれております。1人の誕生は言葉にあらわせないほど偉大なことです。それぞれに喜び、感動し、あるときは不安になど、1人1人さまざまなドラマがあります。 また、1人のお母さんでも出産はいつも同じわけではありません。出産・育児の環境、また考え方も変化をしています。家族の支えが手厚い環境も少なくなり、1人で孤軍奮闘する若い母親もいます。ときや状況に応じて支援があれば、どれほど心強いことでしょうか。 こうしたことを踏まえまして、お尋ねをしていきます。 市では、切れ目のない子育て支援をしていただいていると思いますが、ここで、改めてどのような支援をされているのか、具体的に教えてください。 ◎市民健康部長(前里秀成君) 市では、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援体制を構築するため、平成29年度から母子健康包括支援センター事業を実施し、特に妊娠届の際の面談、ハイリスク妊婦のフォロー、そして32週家庭訪問の3点に力を入れております。 それぞれで御説明いたしますと、1つ目の妊娠届の際の面談については、現在、妊娠届は3つの保健センターで受け付けておりますが、母子健康手帳・母と子のしおりを交付すると同時に、保健師による面接を行い、その時点で必要な相談、情報提供を行っております。代理の方が来所された場合でも、後日、妊婦に連絡をとり、面接をするようにしております。 2つ目のハイリスク妊婦のフォローについては、若年妊婦や特にフォローが必要な妊婦に対し、関係機関と連絡をとりながら妊娠早期から家庭訪問等を行っております。 3つ目の32週家庭訪問については、妊娠32週のころに妊婦を対象に家庭訪問を行い、妊婦の保健指導、出産・育児用品等の準備、支援者の確保などの確認をし、出産後の赤ちゃん訪問の御案内をしております。 ◆28番(平松邦江君) わかりました。 では、出産後に絞ってお尋ねします。 一宮市の出産後の支援としては、どのようなものがあるのかを教えてください。また、里帰り出産の場合は、どのように支援を実施していらっしゃいますでしょうか。 ◎市民健康部長(前里秀成君) 市では、産後28日以内の希望者に、助産師による新生児産婦訪問を行っております。それ以外の母子には保健師、訪問員によりこんにちは赤ちゃん訪問を行います。新生児産婦訪問については、一宮市に里帰りの方も御利用いただけます。 さらに今年度からは、産後鬱の早期発見など、出産後の初期段階における母子に対する支援を強化するため、産婦健康診査事業を公費負担にて開始しました。 その他、体調不良や育児不安が強く、周囲に支援者のいない産婦に対して、医療機関等に宿泊もしくは助産師による訪問によって、食事、授乳、沐浴指導、相談等のケアを提供する産後ケアも新規事業として実施しております。また、産科医療機関からは、産後の早期に支援が必要な母子については、退院時に連絡をいただきますと、その都度対応をしております。 なお、里帰り先での支援については、基本的には住所地の保健センターから里帰り先の保健センターに依頼することで、相互協力で支援を引き継ぐ形をとっております。もちろん本人や家族が、直接里帰り先の保健センター等へ申し出ていただいても結構でございます。 ◆28番(平松邦江君) 産後28日以内の希望者に新生児産婦訪問を行っているとのことですが、そうした情報はどのように案内しているのでしょうか。また、里帰り出産する場合には、里帰り先の支援の情報はどうすれば知ることができるのでしょうか。 ◎市民健康部長(前里秀成君) まず、一宮市民の方には、母子健康手帳交付時や32週訪問などの機会に、産後28日以内で助産師による新生児産婦訪問を受けられる仕組みがあることをお伝えしており、出生届の際には、新生児産婦訪問を希望されるかどうかをお尋ねしております。 里帰り先の支援の情報については、前もって住所地の保健センター等を通じて連絡調整をしていただくか、みずから里帰り先の保健センターや医療機関などに聞いていただくこととなります。 ◎こども部長(伊藤祐幸君) 議員も御存じのとおり、当市では子育て支援サイトや子育て支援アプリでの情報提供をしておりますので、御利用いただくこともできるかなと思っております。 ◆28番(平松邦江君) 実は、先日、里帰りで1人目を出産した若いママがどこに相談すればいいのか見当がつかず、スマホで検索して、少し場違いなところに相談を持ちかけたという事例をお聞きいたしました。御本人の検索の仕方にもよりますが、そのときはすぐに保健センターにヒットせず、先ほど御紹介いただいたいちのみや子育て支援サイト、子育て支援アプリも利用されませんでした。 今回のように、里帰り出産の場合の相談先などの情報が十分に伝わっていなかった、また理解されていない場合もありました。いま一度、周知の工夫をお願いしたいです。やはり最近の若いママたちが頼りにするのは、スマホでの検索が多いと思います。必要な情報が届くように努めていただけませんでしょうか。 ◎市民健康部長(前里秀成君) 子育て支援アプリは、御自身で登録してスケジュール管理等に活用していただくことができますが、全ての方が利用できるものではありませんので、健康づくり課としましては、あくまでも補助的なツールであると捉えており、その人に合ったきめ細やかな支援をするには、やはり対面での説明が大切であると考えております。 先ほど御紹介しました妊娠届の際の保健師による面談においては、母子健康手帳や子育て支援ハンドブック、広報号外「健康ひろば」等の資料をお示しし、市の子育て支援サイトや子育て支援アプリの紹介をするとともに、それぞれの対象者に応じた個別プランを作成し、お渡ししております。その後の支援については、お住まいの地区により担当保健師を配置し、母の身体面や精神面、お子さんの成長や発達、さらに家庭環境を含めた包括的な支援ができるようにしております。 議員御紹介の事例のように、どこに相談したらよいか迷うようなときには、まず保健センターを相談窓口として御活用いただけるように、今後PRしていきたいと考えております。 なお、他市から、または他市への里帰り出産の場合には、もともとの住所地で受けられる支援に加え、里帰り先での支援情報が伝わるよう、つないでいきたいと考えております。 ◆28番(平松邦江君) ところで、子育て支援サイトや子育て支援アプリの話がありますが、利用状況などは把握されていますか。 ◎こども部長(伊藤祐幸君) まず、子育て支援サイトについてですが、平成30年度、年間のアクセス件数は約28万件で、平成29年度が約22万6,000件ございましたので、約24%ふえております。 次に、子育て支援アプリにつきましては、同じく平成30年度、年間のアクセス件数は約40万件、平成29年度が約30万件でしたので、約33%ふえております。 ◆28番(平松邦江君) 着実にアクセス件数がふえているということで、安心いたしました。 もう少し子育てアプリについてお聞きをしたいのですが、例えばお誕生日を入力すれば、さまざまな子育て支援事業や乳幼児健診等の母子保健事業など、その子に合った情報を通知する機能はありますでしょうか。 ◎市民健康部長(前里秀成君) アプリの子供の情報設定で、お住まいの地域やお子さんの生年月日などを登録することにより、関係する地域のお知らせや、お子さんの年齢に合わせたお知らせなどの情報を受け取ることができます。また、成長日記・電子母子手帳では、予防接種スケジュールの利用により、予防接種予定日を受け取ることもできます。 なお、乳幼児健診につきましては、現在は健診の時期の約2カ月前に個別の案内通知を文書で送付しております。 ◆28番(平松邦江君) では、子育て支援アプリ内で、子供の情報を全員登録すれば、第1子なのか、第2子なのかといったことがわかるのでしょうか。 ◎こども部長(伊藤祐幸君) 現在の子育て支援アプリは、お子さんを1人1人管理するという仕様になっておりますので、そのお子さんが第1子なのか、第2子であるのかという判別はできておりません。 ◆28番(平松邦江君) 私が心配していることをお話しいたしますと、1人目のお子さんを育てる場合と2人目以降のお子さんを育てる場合では、経験も心遣いも違います。子育てに対する不安といいますか、やはり初めてのお子さんに対しては、なぜ泣いているのか、どうすればいいのか、またどういう健診をいつ受けたらいいのかとか、特に出産後、何をどうすればよいのかということが、なかなかわからないと思います。 1人目か、またそうではないか、そういったことがわかれば、初めてお子さんを持たれる方に対して健診や妊娠時、出産後の情報を的確にお届けできると思いますが、いかがでしょうか。 ◎市民健康部長(前里秀成君) 妊娠・出産や子育てに関する情報提供については、第2子以降の方でも、第1子のときとは制度が変わっていることもございますので、第1子、第2子といった区別なく行っております。 確かに1人目の子育ては、何もかもが初めてで不安がありますが、2人目以降の子育ても、妊娠中の上の子の世話や2人以上の子を同時に育てることができるだろうかといった心配をお持ちです。こうしたことを踏まえて、さきにもお伝えしましたように、妊娠届け出時や32週訪問等でもさまざまなツールを使用して情報提供をしており、それ以降も保健師が個別で相談に応じております。 ◆28番(平松邦江君) 今後、子育て支援アプリをバージョンアップする予定などはありますか。 ◎こども部長(伊藤祐幸君) 子育て支援アプリは、平成29年度に運用を開始しました。今のところ、バージョンアップの予定はございませんが、議員の御指摘は大事なポイントでもあろうかと思いますので、今後、アプリを改定するようなときは、いただいた御意見も参考に取り組んでまいりたいというふうに考えております。 ◆28番(平松邦江君) 以前も、一宮版ネオボラの構築を質問に上げさせていただきまして、切れ目のない支援を構築していただくことを要望しておりました。平成29年度から母子健康包括支援センター事業を始めていただきました。切れ目のない支援体制を構築していただいております。対象になる方がこうした支援をまず知り得て活用していただいてこそ、支援体制は生きてきます。 今回、質問するきっかけになったのは、新米ママがこうした支援体制を知り得なかったこと、知る方法は紙ではなく、ウエブから情報を得ていること、こうしたことが、周知の難しさを痛感するものでございました。若い新米ママの気持ちに寄り添う支援に改善をしていただきたいと思ったことです。 保健センターとつながったとき、保健師と顔を合わせたとき、この機会に妊婦によく理解していただくように、その方にきちんと届くように手厚くお願いをいたします。 また、子育て支援サイトや子育て支援アプリの活用も確実にふえているようですが、実際に活用されている実人数はどうなのか、アクセス件数ではなくて、実際何人が利用されているか、そうしたことも大事かと思います。 また、内容が満足できる内容か、リピートしやすい内容か、1人1人に寄り添うようなバージョンアップをお願いいたします。こうしたことは、利用度が上がるほど孤立化は減少すると思います。今年度から新たに産後ケアも始めていただきました。今後も安心、満足の子育て支援策を、状況を見ながら充実していただき、お母さんが理解し、安心してつながりやすい体制であることを要望、期待して、この項の質問を終わらせていただきます。 では、2つ目の関係人口についての質問をさせていただきます。 今回、関係人口についてという通告を出させていただきました。これは、これからの新しい総合戦略についての考え方や市の活力創出に資することだとの思いからの質問でございます。 国のまち・ひと・しごと総合戦略の基本方針が6月に閣議決定され、新しい総合戦略の方針が発表されております。一宮市におきましても、令和元年度までの期限で戦略に沿って多くの事業を進めてこられました。それは少子高齢化と人口減少対応の社会構築の対策ということだと思います。 次期の戦略も全庁的に取り組まれていることと思います。まずは比較しやすく目に見える形として、人口についてですが、一宮市は、平成24年以降、緩やかに人口が減ってきております。現在は、転入者が転出者を上回る社会増の状況が続いていますが、人口減少に対応するには、出生数をふやすことも合わせて大事です。また、一層の移住者の獲得も必要でございます。 まず、現在、市が行っている移住への支援策についてお尋ねをいたします。 市の移住・定住に関するウエブサイトを見ますと、包括連携協定を締結している金融機関で住宅ローンを組むと金利が優遇されるといった情報や、市が行っている支援策などを見ることができます。また、ページの最後には、移住・定住について市に問い合わせするように記載があります。これまで相談は何件くらいあったのでしょうか。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 去年9月より市公式ウエブサイト内に公開をしております移住・定住に関するページでは、一宮市への移住を検討されている方に対し、市の紹介や移住に係る支援策、また特に子育て世帯の方々に対する支援策を集約いたしまして、必要な情報が容易に閲覧できるようにしております。 御質問いただきました市への相談件数につきましては、正確に把握はしておりませんが、これまでのところ、数件の問い合わせをいただいております。 なお、こちらのウエブサイトの閲覧件数は、8月末現在で約5,400件となっており、多くの方にごらんいただいております。 ◆28番(平松邦江君) 約1年で5,000件を超える閲覧があったということで、関心が高いということがうかがえます。 今年度から移住促進支援補助金が創設されましたが、改めまして、その内容とこれまでの実績をお聞かせください。 ◎経済部長(服部宙史君) 移住促進支援補助金は、東京都内の23区に5年以上居住している方や、都内事業所にお勤めの通勤者の方が一宮市内へ移住し、中小企業などに就業、あるいは、みずから事業を起こされた場合、通称でUIJターンと申しますが、その方へ支援金を国、愛知県とともに市が支給するものでございます。東京圏への一極集中の是正や、地域の中小企業が抱える人手不足問題の解消といったことが目的の補助制度になります。 移住促進支援金の対象となる法人の求人募集は既に始まっており、愛知県内の求人数は232件になっておりますが、現時点で就職・移住に至った案件はないというふうに聞いてございます。 ◆28番(平松邦江君) 残念ながら、県内でも実績がないということですが、求人件数が200件以上もありますので、これからに期待したいと思います。 それでは、移住促進支援補助事業とは別に、移住につながるような就業支援や協働・提携はどのようなものがありますでしょうか。 ◎経済部長(服部宙史君) 一宮市は、ことし3月29日に厚生労働省の出先機関である愛知労働局と雇用対策協定を締結いたしました。愛知労働局やハローワークと連携し、一宮市がUIJターンによる就業などがしやすい、そうした方が活躍できる地域となるよう努力してまいりたいと考えております。 その取り組みの一環として、ファッションデザインセンターがこの4月に東京で開催した商談会、尾州マテリアルエキシビションにおいて、会場の一角に首都圏の学生をターゲットとした就職情報コーナーを設けさせていただきました。尾州地域の若手職員を紹介するパネルを展示し、また、就業支援に係るチラシを配付するなどにより、来場した学生に尾州への関心を持ってもらいました。10月には秋の商談会が開催されますので、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。 また、ファッションデザインセンターでは、市内外の学生を対象に、尾州の繊維関連企業の工場で紡績や製織、機械で織物を織り上げるという意味でございますが、さらに染色整理といった工程を実際に見てもらう見学会や尾州産地、ファッションビジネスについての見識を深めてもらう研修会を開催しています。こうした催しをきっかけに、市外在住の学生がこの地域の企業に関心を持って就業してもらうということも期待してございます。これも引き続き開催して、移住促進に努めてまいりたいというふうに考えてございます。 ◆28番(平松邦江君) 今後、中核市への移行に伴い、職員もふえるのではないでしょうか。 最近、目を引いた報道がありました。兵庫県宝塚市が、就職氷河期と言われる世代の募集をしたところ、全国から応募があり、全国から注目を浴びています。こうした募集についてどう思われますか。 ◎総務部長(長谷川伸二君) 議員御紹介いただきましたとおり、宝塚市が年齢を36歳から45歳に限り職員採用の募集をしたところ、3名の採用枠に対して1,800名を超える応募があったという報道がございました。 また、国におきましては、バブル経済崩壊後の不景気の影響で就職難に遭ったいわゆる就職氷河期世代に対する支援策といたしまして、今後3年間の集中支援プログラムを示しており、社会的にも大変大きな問題になっていると認識しているところでございます。 当市におきましては、再来年度、令和3年度の中核市移行に向けて、職員の採用人数は平年に比べますと増加すると見込んでおります。採用計画を策定する際には、そうしたことも踏まえながら検討してまいりたいというふうに思っております。 ◆28番(平松邦江君) 近年、観光などで地域を訪れる交流人口と、実際に住む定住人口のほかに、新たに関係人口という捉え方が言われています。一宮市では、この関係人口についてどのように捉えていらっしゃいますか。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 一昨年ごろから、関係人口という概念が注目を浴びるようになってまいりました。一般的に、関係人口とは、移住した定住人口でもなく、観光に来た交流人口でもない、地域や地域の人々と多様にかかわる者というふうに定義をされております。 また、この関係人口が注目されている理由といたしましては、人口減少や高齢化により、地域づくりの担い手が不足するという課題に直面している地方にとって、関係人口と呼ばれる地域外の人材が地域づくりの担い手となることを期待してのことであるというふうに考えております。 ◆28番(平松邦江君) 確かに人口減少や高齢化、担い手不足という課題に直面している地方にとっては、地域外からの人材や地域づくりの担い手となることを期待して、関係人口に注目しているとお聞きすることが多いです。 人はかかわったことには関心を持ち、気になります。これが関係人口の入り口になります。地域の特性を生かし、将来を見据えた政策に関係人口が絡めば、総合戦略の相乗効果にもなり、また、市の活力創出にも資するものと考えます。どの地域にも共通して、担い手不足はどの分野にも大きな課題となっております。国内人口が減少する中で、人の奪い合い志向から脱却できるのではないかと言われております。過疎だからとか、都会だからとか関係なく、関係人口の概念でかかわったとき、地域外の新鮮な目線で地元の新しい活力を発見したり、多様な力が構築できるのではないでしょうか。 もう少し質問を続けますと、一宮市をもっと知ってもらいたい、関心をもって来てもらいたい、交流や拠点がふえるようにと、官民挙げて取り組んでおられます。一宮市と言えば、モーニングのまち、喫茶店が多い、繊維のまち、毛織物が有名、夏には日本三大七夕祭りの1つである一宮七夕まつりが華やかに盛大に開催される、高速道路が東西南北に走っており、交通網の結束点、鉄道はJRと私鉄が市のほぼ真ん中を通り、名古屋からは数十分、岐阜へも数十分ととても便利、田畑や河川の木曽川など自然も残り、田舎の風景も残る「トカイナカ」、こうした地元目線だけでも、このように多種多様な魅力があります。 一宮市に興味を持って関心を抱き、交流するということでは、話題性のある七夕祭りなどがあろうかと思いますが、それ以外に多くの人のにぎわいがあるイベントや場所としてはどこがありますでしょうか。 ◎経済部長(服部宙史君) 愛知県は、観光地点や祭り行事・イベントの来場者数を調査しており、一宮市では真清田神社や138タワーパーク、一宮市博物館、三岸節子記念美術館、尾西歴史民俗資料館などの施設、そして七夕まつり、濃尾大花火、びさいまつり、一豊まつり、チンドン祭などのイベントが調査の対象となってございます。平成30年度には、それらの施設やイベントに合計で約500万人の方がいらっしゃいました。多くの人のにぎわいがあるイベントや場所とは、そうしたものが該当すると思われます。 ◆28番(平松邦江君) 平成30年度には500万人の方がいらっしゃったということで、すごいですね。単純に市の人口の13倍になります。なかなかの交流人口です。 今、紹介いただいた中の138タワーパークの横に、大野極楽寺公園があります。ここにも多くの方が訪れるようですが、特に近年、ペットに関しては関心も高い中で、ドッグランの設備があるとお聞きしております。内容や利用数など教えてください。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 大野極楽寺公園には、わんわん広場と称するドッグランが設置されており、市内で唯一ドッグランがある公園となっております。これは、平成24年に大野極楽寺公園の指定管理者の自主事業として始めたものでございます。 目的といたしましては、大野極楽寺公園を散歩されるペット連れの利用者の方々が交流し集える場とするため、また、犬を連れた公園利用者のうちで、犬の放し飼いを減らすためでございます。 利用方法は、狂犬病予防接種注射済票を御提出の上、所定の手続を行っていただければ、登録後、無料で使用することができます。 また、利用者数についてですが、設置当初から年々増加してきており、平成30年度は1,300人余の方が登録をされております。平成24年度が224人でしたので、6年間で約6倍に増加したことになります。 ◆28番(平松邦江君) これも知る人ぞ知る関心スポットと言えるでしょう。 魅力をまずは気づいてもらい、出かけてもらい、交流人口となる。さらに関係人口へと深めることができるようにしていきたいものです。 七夕まつりなどのイベントに来ていただいた皆様や、モーニング発祥の地に見える方、一宮市にルーツを持つ方、ふるさと納税をしていただける方など、一宮市に何かの縁を感じて集まってきていただける皆様をふやしていくことが必要だと思います。 そこで、お祭りなどには500万人ほどの交流人口があるようですが、実際に一宮市を応援していただいているふるさと納税について、現状を教えてください。 ◎総務部長(長谷川伸二君) ふるさと納税は、かつて住んでいた故郷や思い出の場所、興味のある地域などの自治体に、現在の居住地に関係なく寄附することができます。自治体によっては、寄附する際に使い道を指定できたり、金額に応じて特典を進呈したりするなど、さまざまな取り組みがなされておりまして、自治体と寄附者の新しい関係づくりを促進する制度であるというふうに捉えているところでございます。 お尋ねの当市へふるさと納税していただいている現状でございますが、当市へのふるさと納税していただいた人数は、平成30年度が1,155人で、このうち市外に住んでいる方は1,145人、市内にお住まいの方は10人でございました。今年度は、8月末現在でございますけれども、合計107人で、その内訳は、市外に住んでいる方が105人、市内にお住まいの方は2人となっております。 なお、一宮市内在住の方への返礼品の贈答につきましては、総務省からの通知を受けまして、平成29年11月末をもって取りやめとなっております。 ◆28番(平松邦江君) ふるさと納税をしていただいた方が1,145人ということで、数をふやせということではないんですけれども、このふるさと納税をしていただいている方たち、またこれからしようとする方たちに、この事業は、またこの施設はふるさと納税の一部を充てていますよという表示をして協働・参画を示すのはどうでしょうか。 ◎総務部長(長谷川伸二君) 現在のところ、寄附金の使途につきましては、保健・医療と福祉の充実に関する分野であるとか、あるいは教育・文化の振興に関する分野といったような、原則、寄附者にそうした行政分野を指定していただきまして、具体的な事業への充当につきましては、市のほうで決定しているところでございます。 今後は、当市への関心をさらに高めていただき、ふるさと納税していただけるよう、例えば市制施行100周年の記念イベント事業であるとか、中核市移行に向けた事業といったように、寄附者がより具体的な事業への使途を選択できるよう検討してまいりたいというふうに考えております。
    ◆28番(平松邦江君) 宝くじを買いますと、どこかで宝くじ事業でこの建物はできていますとかと見ると、例えば一宮市のふるさと納税をすると、こうして使われているんだなと目に見えると、余計一層、一宮市にもっと納税したいなと思うかなというような気もしましたので、ちょっと質問させていただきました。 関係人口という言葉がトレンドになっていますが、根底にはシビックプライドがあってこそ、地方創生への軌道に乗ることができると言われております。シビックプライドとは、直訳すれば、都市に対する市民の誇りを示す言葉です。もっと言えば、地域に対する愛着を示すだけではなく、活動する主体としての市民性、自分自身がかかわって地域をよくしていこうとするある種の当事者意識に基づく自負心、それがシビックプライドということだということを調べて、そのようにありました。 シビックプライドも合わせて、今後の捉え方、取り組みをお聞きいたします。 ◎総合政策部長(皆元洋司君) 2020年度から始まる国の次期総合戦略の基本方針には、新たな視点の1つとして、将来的な地方移住にもつながる関係人口の創出・拡大というキーワードが盛り込まれております。 この関係人口につきましては、現在策定を進めている市の次期総合戦略においても検討をしていく予定でございます。 議員御発言のとおり、関係人口を創出し、拡大していくためには、一宮市の地域資源や魅力を磨き上げ、それらを積極的に情報発信していくことにより、一宮市のファンをつくり、ふやしていくことが必要であるというふうに感じております。 折しも2021年には市制施行100周年を迎えるとともに、中核市へ移行する節目の年となります。この機会を最大のチャンスと捉え、まちの魅力を再発見・再確認するとともに、シビックプライド、いわゆる地元への誇りや愛着を育む事業を改めて検討してまいりたいというふうに考えております。 ◆28番(平松邦江君) 移住・定住に関するウエブサイトへの年間5,000件以上に上る閲覧、また学生の尾州産業への関心も見事な関係人口と言えます。一宮市おきまして、官民協働してさらに魅力を情報発信していただき、関係人口を積み上げていただきたいと思います。 いろいろさまざまとお聞きいたしましたが、本当に一宮市がまだまだ知れ渡っていないということは感じるところがございます。先ほど申し上げましたように、シビックプライド、いわゆる地元への誇りや愛着がまずあってこその関係人口であり、交流人口です。人口減少や高齢化の地方に限らず、かかわり方もさまざま、地域の課題もさまざま、答えもどう出るかはさまざま、100人いれば100通りの関係人口が存在する、関係人口の答えはそれぞれのかかわり方の中にあると言われております。 人口の多い都市部でも、関係人口の概念でまちづくりをしているところがあります。例えば柏市です。20年から30年ほど前は、駅周辺の裏通りに古着屋を中心に個性的な店が立ち並び、東の渋谷と言われるほど隆盛を極めましたが、時とともに少しずつ衰えていったようです。しかし、今、再び柏市は注目を集め始めているといいます。その仕掛けは、観光案内所ではなく関係案内所という拠点です。4カ所あります。 1つは、クリエーターや起業家が集まるコワーキングスペース。登録者の半数は市外の人だそうです。 2つ目は、以前の隆盛を極めた古着屋のDNAを継ぐファッションコミュニティー。柏をもう一度ファッションのまちとして盛り上げていこうという仲間とともに活動しています。 3つ目は、柏の生産者と消費者・飲食店がつながる場所。これは、都市デザインコンサルタントの方が路地裏マルシェを立ち上げて、その後、駅前に店舗を開き、農家が直接とりたての野菜を販売して、都市部で働く人と農家とを結ぶ機会をつくっているといいます。 4つ目は、日がわりでゲスト店長がやってくるコミュニティーカフェ。ここの特徴は、誰でも一日店長になれること。店長になった人は自分の出身地のメニューを出すこともあるといいます。 こうした関係案内所は、柏市内の交流にもなり、影響し合っています。これらの火つけ役の人も柏市以外から来た若者です。 このように、関係人口の地域へのかかわり方は実に多彩です。ボランティア活動で汗を流す人もいれば、仲間にその地域をさりげなく宣伝する人もいます。ただ、地元は最終的に移住を考えていない人は相手にしないなどというような狭い考え、発想にはならず、シビックプライドを持って受けとめているということが大事です。 また、ふるさと住民票というものもあります。ふるさと住民票は、法律に基づく住民票とは異なり、自治体が創意工夫をしながら自由に制度を決めることができる柔らかい仕組みです。ふるさと住民は、希望する人が誰でもなることができます。 その主な目的は、出身者など、既にある関係性を続きやすくし、さらに深める、これまでかかわりのなかった人たちと新たに関係性をつくる、通過するだけになりがちな通勤・通学者、観光旅行者などに、さらに愛着を深めてもらえるような関係性つくるなどです。 このふるさと住民票の主な対象者は、自治体の出身者、ふるさと納税を行った人、自然災害等で避難移住している人、複数の地域で居住している人や別荘を持つ人、住民登録をしていない一時的な居住者、通勤・通学をしている人などです。 また、登録者が受けられる主なサービスとしましては、自治体広報など地域の情報を送付、公共施設の住民料金での利用、祭りや伝統行事の紹介・参加案内、パブリックコメント、住民投票への参加などです。 総務省は、2016年11月に、これからの移住・交流施策のあり方に関する検討委員会を発足させ、人々のふるさとへの思いを地域づくりに生かすために必要な仕組みについて検討しました。これからの地域づくりの担い手として、従来からの地域住民だけでなく、地域と多様なかかわりを持つ関係人口が重要であるとの議論があり、その先進的な手法として、鳥取県や香川県などのふるさと住民票の事例が紹介されております。2018年1月に公表されたこれからの移住・交流施策のあり方に関する検討委員会報告書にも掲載されております。既に幾つかの自治体が実施しておりますが、ふるさと住民票制度も考えていただければと思います。 一宮市は、2年後には100周年を迎え、中核市移行の準備も進めておられます。先日伺った講義に参加させていただいた中で、これからは行政が民間を選ぶのでなく、民間に選んでもらえるような行政になることが求められる時代になる、そのようなお話を伺ったときに、本当に隔世の感がいたしました。いつもいろいろと、一宮市の私の個人的な感想ですけれども、他市の状況を見ましてとか、国や県の動向を見ましてと、なかなか保守的なかたい政策を打っておられますが、しかし、これからの時代、人口の奪い合いということではなくて、魅力を出し合うという関係人口の概念が、これから政策をつくり上げるのにますます大事な概念になる、そのようなことをお聞きしましたときに、一宮市これから100周年を迎え、そして中核市への準備を進めておられる中で、これからの時代を先取りするならば、次なる100年へかじを切る一宮市のこの時期、斬新さ、柔軟性、多様性をきらりと開かせる新しい考えも図りながら、これから導いていただきたいと切に思います。 これからの新しい一宮市の市政運営を本当に期待しております。1人1人の市民のいろんな声にも応えていただきまして、これからもどうぞよろしくお願いいたします。 以上で私の一般質問を終わらせていただきます。大変にありがとうございました。(拍手) ○副議長(服部修寛君) 暫時、休憩いたします。                             午後2時54分 休憩                              午後3時3分 再開 ○副議長(服部修寛君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 通告に従い、発言を許します。 10番、宇山祥子さん。     (10番 宇山祥子君 登壇 拍手) ◆10番(宇山祥子君) 議長のお許しをいただきましたので、街頭消火器についてお尋ねしていきたいと思います。 先ほど森議員が消防業務についてお話をされましたので、多少重なるところがあるかと思いますが、よろしくお願いいたします。 スライドをお願いいたします。 市内各町内会には、こういった街頭消火器と呼ばれる赤色の収納箱におさめられた消火器が点在していますが、皆さん、目にされたことがあるかと思いますが、議員になる前より大変気になっておりましたので、質問させていただきます。 スライドありがとうございます。 森議員の御質問での回答で、市内には平成31年4月1日現在9,861本もの街頭消火器が配置されているとのことですが、まずはその設置目的と、車の火災にも使用されたと聞きましたが、どのくらい街頭消火器が火災で使用されたかを教えてください。 ◎消防長(西尾欣孝君) 街頭消火器の設置目的でございますが、地震災害対策事業として、地域住民の初期消火体制に万全を期するため配置されているものでございます。 使用状況でございますが、平成30年度は、8件の火災に対し11本の街頭消火器が使用されました。内訳でございますが、議員のおっしゃるとおり、車両火災1件に2本、建物火災4件に6本、その他の火災3件に3本でございます。 ◆10番(宇山祥子君) 建物の火災以外におきましても、件数は少ないですけれども使用されていることはわかりました。 では、街頭消火器はどのようにして設置場所を決めているんでしょうか。消防で決めているんでしょうか。 ◎消防長(西尾欣孝君) 街頭消火器の設置場所につきましては、消防では特に指定はしておりませんが、人目につきやすく、配置のバランスを考慮していただくよう、町会長などにお願いをして、町会長などが町内会の方々と調整され、その場所を決めているものでございます。 ◆10番(宇山祥子君) わかりました。 その設置場所についてですが、住宅など建物の壁や敷地フェンスで道路に面していることが理想と考えますが、中には民家の敷地内に入り込んでいて、いざというときに使いにくいのではと思われるものがあります。このような場合にはどうしたらいいとお考えですか。 ◎消防長(西尾欣孝君) 議員のおっしゃるとおり、道路に面していることが理想でございますが、街頭消火器の設置を了承いただく、その町内会の方の意向もございますので、全ての消火器をそのような場所に設置するのは難しいところでございます。 ◆10番(宇山祥子君) 設置場所についていろいろな理由があり、現在に至っていることはわかりました。ただ、よりよい場所へ設置されるよう、今後も町内の方にくれぐれも丁寧にお願いしていただくようお願いいたします。 では、次ですが、街頭消火器をいざというときに使用するためには、使用方法を知っていることが住民に求められます。先日26日に本町4丁目で発生した火事、私は退庁する際、現場に遭遇いたしました。住宅密集地域にとって、初期対応の可否が被害の明暗を分けると言っても過言ではないと思いますが、消防ではどのような取り組みをされていらっしゃいますか。 ◎消防長(西尾欣孝君) ふだん使いなれないものを的確に使用するためには、やはり訓練が必要でございます。消防では、町内会や防災会など、市内各地で開催されます防火・防災訓練におきまして、消火器の取り扱い指導などを実施しているところでございます。 ◆10番(宇山祥子君) わかりました。 では、昨年度は何回訓練が実施され、何名の方が訓練に参加されましたか。 ◎消防長(西尾欣孝君) 平成30年度の実績でございますが、町内会単位での訓練や連区防災訓練で延べ116回の訓練が実施され、約1万300名の方が参加されております。 また、市内の事業所などでも、火災予防のための消火訓練を実施しており、平成30年度におきましては、767回の訓練が行われております。 ◆10番(宇山祥子君) わかりました。 訓練回数や参加者数もまだまだ十分ではないと思います。今後も訓練の実施を積極的に促し、参加者の増員につながるよう、消防からの御配慮をよろしくお願いいたします。 注意して見て歩いておりますと、街頭消火器の収納箱が劣化し、傷みが進んだものが落下して立てかけてあるのを目にすることがあります。このようなものにはどのように対処されていらっしゃいますか。 ◎消防長(西尾欣孝君) 破損の認められる収納箱については、修理または交換で対応いたします。また、取りつけ位置から外れ、地面にじかに置かれているものつきましては、取りつけ直すなどの措置を講じております。 ◆10番(宇山祥子君) 消火器はいざというとき、やはり使えなくてはなりません。維持管理についてはどのようになっていらっしゃいますか。 ◎消防長(西尾欣孝君) 維持管理につきましては、消防職員または消防職員OBの嘱託職員が、毎年1回全ての街頭消火器を点検しております。消火器がなくなっていないか、消火器本体に変形やさびはないか、ホースの亀裂や安全ピンの脱落はないか、消火薬剤は固まっていないかなど、詳しく点検を行っております。収納箱につきましても、箱のひび割れ、扉の変形・脱落など何かの異常を発見した際には交換するなどし、その保全に努めているところでございます。 また、町内会におきましても、街頭消火器に何らかの異常を発見された際には、消防署まで御連絡いただくようお願いをしております。したがいまして、そうした場合にも速やかに対応しているところでございます。 ◆10番(宇山祥子君) 消防職員の皆さん、OBの方々、市民の安心・安全のための常日ごろの御努力に改めて感謝申し上げます。ありがとうございます。 ところで、点検時に街頭消火器が取りつけられているお宅に御挨拶、もしくはお声がけをされていらっしゃいますか。 ◎消防長(西尾欣孝君) 敷地の中に設置されている街頭消火器につきましては、設置宅に御挨拶をしてから点検しておりますが、道路に面した場所に設置されているものなど、敷地内に入らず点検できるものにつきましては、特にお声がけなどせず点検しているのが現状でございます。 ◆10番(宇山祥子君) わかりました。 消火器は火災初期において効力を発揮する大切なものですので、今後も維持管理に万全を期していただきたいと思います。 過去の災害時におきまして、御近所さんの消火活動で延焼を防いだと聞きます。もちろん安全第一ではございますが、一宮市は23連区というコミュニティーが形成されているまちです。私は、災害時にお互いさまに助け合える地域づくりを目指していきたいと強く思っています。そのために、日ごろから消化器の設置場所を認識していただき、さらには消化器の取り扱いまで知っていただくことが、いざというときに必ず力になりますので、点検の際には、設置者宅に一声お声がけをいたしまして、さらには消火器の使用方法も理解していただく、興味を持っていただくように説明していただきたいと願い、この項を閉じさせていただきます。 続きまして、向山児童クラブの現状についてです。 何度も議会で取り上げている問題です。女性の社会進出に伴って児童クラブの利用者がふえ、私が今回、何軒か現場に伺いますと、子供たちにとって十分な広さを確保できていない施設が出ているような気がします。学童保育を実施する放課後児童クラブですが、保育所の待機児童問題と同様の状況にあると思います。 まず第1に、放課後児童クラブの定員ですが、十分とお考えでしょうか。また今年度から5年生、6年生まで拡大したということは市民の方に周知されていらっしゃいますでしょうか。拡大したことによる定員への影響も合わせてお答えください。 ◎こども部長(伊藤祐幸君) 放課後児童クラブの対象者を6年生まで拡大したことについて、市民への周知のお尋ねですが、児童クラブを御利用になっている皆さんには、個別に御案内することはもちろん、昨年の平成30年11月広報や市ウエブサイト、子育て支援サイトにおいて周知をいたしました。 次に、定員への影響ですが、対象学年を拡大したことで、5、6年生だけで待機児童が100名ほど出ており、このことからも、まだまだ十分な数を確保できていないというふうに考えております。 ◆10番(宇山祥子君) 次に、市民の方から、ウエブサイトであきが出ていたけれども、応募したら満員だと言われたという声も聞いております。働くお母さんにとって、学童の利用は死活問題です。こういった待機児童の状況はきちんとお知らせいただくようお願いしたいと思います。 ちなみに、把握されている直近の待機児童数はどれくらいですか。 ◎こども部長(伊藤祐幸君) 直近の令和元年8月1日現在になりますけれども、待機児童数は全学年で196名となっております。 ◆10番(宇山祥子君) この状況を踏まえて、今後待機児童解消に向けてどのように取り組んでいくのか、教えてください。 ◎こども部長(伊藤祐幸君) 待機児童が多く出ている小学校区とそうでない小学校区が顕著となっておりますので、小学校区ごとの利用見込み数なども把握しながら、待機児童が多いところを中心に、引き続き放課後児童クラブの整備を進めてまいりたいと考えております。 ◆10番(宇山祥子君) 児童クラブは第2の家庭と言われています。学童を充実させなければ、場合によっては働くお母さんが子供の進学に伴い、仕事を諦めざるを得ない状況も出てくることもあるかと思います。 そういった中で、子供たちの笑顔、子供たちが伸び伸びと安全・安心で過ごす環境づくりのために、現場の先生方、皆さん本当に日々努力されていらっしゃいます。その取り組む姿勢には本当に頭が下がります。 今回、向山児童クラブにお子様を通わせているお母さんからの要望があり、足を運んでみると、高学年の下校時間と低学年の下校時間が違う日は、おやつタイムと勉強タイムを分けることができずに、勉強に集中させてあげられないようでした。現在、2階の1部屋のみを児童クラブとして利用していますが、1階でも利用できそうな部屋がありましたが、いかがでしょうか。 ◎教育文化部長(野中裕介君) 現在、1階和室につきましては、所管している子育て支援課から生涯学習課がお借りしています。この部屋は、大量かつ至急に印刷することの多い各連区の公民館事業の御案内チラシや運動会、作品展などでお配りするパンフレット類を印刷・製本等をするための作業スペースとして利用しております。 ◎こども部長(伊藤祐幸君) 残りのもう一部屋につきましては、少年サポートセンターとして、非行など少年に関するさまざまな悩み事や犯罪被害に関する相談のために、愛知県警察が利用しております。 なお、放課後児童クラブ施設の広さについてですが、国で基準が示されております。それにのっとり、一宮市の条例で基準を定め、施設整備を進めております。向山児童クラブもこれに準じた広さで、ほかの児童クラブと比較して特に狭いということはございません。 ◆10番(宇山祥子君) では、次に、反響音について質問いたします。 教室フロアに敷いたPタイルがほぼ剥がれてしまって、音が反響し合って、大人でも会話も聞き取れず、電話での通話もままならず、さらに騒音化してしまって、長時間の滞在で頭が痛くなってきます。子供たちの健康、特に聴覚にも影響が出るようなことも心配されます。 スライドをお願いします。 そこで、私からの提案なんですが、例えば、こういった簡単に設置できる尾州の繊維を使った吸音パネルを活用したり、カーテンを設置したり、音の反響を和らげることはできると思いますが、いかがでしょうか。 ◎こども部長(伊藤祐幸君) 現在の向山児童クラブにつきましては、もともと向山公民館だった建物を放課後児童クラブとして転用したものでございます。ただいまいただいた御要望につきましては、向山児童クラブで子供たちをお預かりしている支援員にも状況を確認しながら、適宜対処してまいりたいというふうに考えております。 ◆10番(宇山祥子君) 次の質問も、初めて訪問したときのことなんですが、子供たちの暗い表情が気になりました。話を聞きますと、向山児童クラブでは外遊びがされていないことがわかりました。 子供のストレスは、外で思いっ切り遊ばせて解消してあげることが一番だと思います。外で遊ぶことができている別の児童クラブの子たちは、児童クラブは楽しいと聞くと、児童クラブは最高と笑顔で声をそろえて教えてくれました。 このように、子供のストレスを考えますと、適度な外遊びは必要だと思いますが、いかがでしょうか。 ◎こども部長(伊藤祐幸君) 放課後児童クラブでは、子供たちに適切な遊びと生活の場を提供できるよう、クラブごと支援員がいろいろな工夫をしながら運営をしていただいております。 向山児童クラブで外遊びをという御提案につきましては、児童クラブの個別の事情もあるかと思いますので、その実態・実情を把握し、運営を委託しております社会福祉事業団にも伝え、一緒に検討していきたいというふうに考えております。 ◆10番(宇山祥子君) 私が思うに、外遊びができないのは、隣にある真清公園の環境も一因ではないでしょうか。その公園には敷地を囲う低いフェンスしかありません。敷地周辺は車の往来も多く、危険な感じがします。 スライドをお願いします。 また、公園の真ん中には、こういった砂場や、真ん中に滑り台があって、ボール遊びもできない状況です。 そこで、子供たちの安全を確保するために、こういった左側の高いフェンスを設置し、遊ぶ広さを確保するために、砂場や滑り台を移設していただけないでしょうか。 ◎まちづくり部長(山田芳久君) 真清公園は、市道を挟んで東側にはプール施設、多目的広場、遊具及び便所、西側には砂場、遊具などが設置されている街区公園でございます。設計の趣旨といたしましては、西側エリアを幼児向け、東側エリアをボール遊びも想定した児童が遊べるエリアとしております。そのため、東側につきましては、ボールが外へ出ないよう、西側より高い1.8メートルのフェンスを設置しているものでございます。平成26年度には長寿命化計画に基づき、西側部分のフェンスつきの砂場及び滑り台をリニューアルしたところでございます。 このような状況を考慮いたしますと、今すぐ砂場や滑り台を移設することは困難なものと考えます。御理解賜りますようよろしくお願いいたします。 ◆10番(宇山祥子君) そういった事情はよくわかります。けれども、児童クラブから外に出てフェンスが高い東側エリアに行くには、細いけれども、交通量が多い道路を横断しなければ行けません。それだけ児童にリスクがかかり、支援員も必要になってきます。平成26年度に、砂場及び滑り台をリニューアルしたばかりで、今すぐに砂場及び滑り台の移設は難しいことはわかりますが、将来、真清公園を再整備する際には、私の提案を考慮した公園計画をお願いいたします。 スライドをお願いします。 次に、児童クラブの防犯面に関してですが、夏場はいいんですが、クラブ周辺は夕方19時を過ぎると、このように、昼間は左側、同じ場所で、最近の夜7時の写真です。真っ暗で、また、不審者も多いと聞いております。 先日、丹陽西校下児童クラブで侵入損壊被害があったと聞いております。そこで、安全を守るために、児童クラブに防犯カメラの設置を検討していただけないでしょうか。児童クラブの中には2台設置されているところもあります。 ◎こども部長(伊藤祐幸君) 防犯カメラの設置につきましては、現在、児童クラブ施設の新設の際や大規模改修といった設備を大きく更新する際に合わせて設置しております。特定の児童クラブへの防犯カメラだけの設置は、現在考えておりません。盗難目的の侵入を防ぐことはなかなか難しいことなので、盗難被害がないよう金銭を保管しないなど、引き続き注意を払っていきたいと考えております。御理解いただくようよろしくお願いいたします。 ◆10番(宇山祥子君) 私の両親も、銭湯の営業のために夕方から夜遅くまで働いていました。そのため、押場保育園時代から、いつ親が迎えに来てくれるのか、もしかしたらこのまま迎えに来ないのかもしれないと、1人、2人とお友達が帰っていくのをうらやましがりながら、寂しく待ち続けていました。 時代は変わっても、児童クラブの子供たちの気持ちがよくわかります。だから、そういった思いをできるだけ感じさせないよう、外で遊んだり、中で遊んだりして気を紛らわせてあげたいんです。少子化が加速する中、施設を新しく建設するよりも、今あるものを大切に改修していくことを考えるべく取り組んでいきたい。計画やルールがあることはわかりますが、我々が子供たちの笑顔、安心・安全のために配慮してあげることにもう少し近づいていけたなら、もっと住みたいまち一宮市へと思っていただけるのではないでしょうか。そうお願いして、この質問を閉じさせていただきます。 さて、次は、女子にとってはわくわくどきどきの御提案です。市民の方からの御提案がありましたので、質問させていただきます。 議員になって初めての七夕まつり。地元に住んでいても足を運ぶことがなくなりつつありましたが、久しぶりに参加させていただいて感じたことがあります。それは、市民参加型と大変様変わりして、大変盛り上がっていることに感動いたしました。飛び入り大歓迎の盆踊り、パレード、舞台、市内あちこちで開催されている連日のイベント。誰もがスターであり、輝いていました。何と言っても、自分の友人、知人、知り合いが踊ったり、歌ったり、御出店されたりして、きらきら輝いて頑張っている姿を応援しようと、そのまた友人、知人、知り合い同士がお友達同士で足をお運びになられ、盛り上がっているという発見がありました。これこそが地域活性化であり、市民全員が主役、もっとスポットライトを当てていくことが必要であるとも思いました。 もちろん、そこには大勢の方の御尽力、御協力、ボランティアの方々、職員の方々のこの日のための準備等々、積み重ねがございます。本当に感謝を申し上げます。ありがとうございます。 そこで御提案の内容ですが、第1回、第2回では、ミス七夕、ミス織物だけではなく、ミスター七夕を選んでいたと聞きますが、100周年の記念事業として、ミスター七夕を復活させてはいかがでしょうか。また、ミス七夕、ミス織物は、現在、応募資格が未婚者に限定されていますが、この未婚の条件をなくし、名称を未婚、既婚を問わない意味であるミズに変えると同時に、ミズ七夕に一本化してはいかがでしょうか。そして、ミスター、ミズともに市民の皆さんからの自薦・他薦で御応募いただき、順位をつけるのではなく、ネクストステージへの夢へとつなげることはいかがでしょうか。さらに、公開審査とし、会場に見に来ていただいた方に投票で選んでいただくなど、審査方法についても再検討してはいかがでしょうか。あしたのスターを一宮市から、地元の地域の活性化につなげていくということを御提案させていただきます。 ◎経済部長(服部宙史君) 議員御発言のとおり、第1回、第2回の七夕まつりでは、女性のミスコンテストに加えて、男性対象のミスター一宮と称するコンテストが行われておりました。このミスター一宮のコンテストにつきましては、平成21年の3月議会で復活できないかとの御質問をいただき、それを受けて、当時、七夕まつりの企画の検討をしておりました七夕まつり企画小委員会に提案をいたしましたが、そのときには実現には至りませんでした。 今回、議員より具体的な呼び名は別として、ミスター一宮の復活や、現在のミス七夕、ミス織物の範囲を広げ、ミズ一宮として公募する、あるいは審査を公開するなど、いろいろと御提案をいただきました。御案内のとおり、一宮市は令和3年に市制施行100周年を迎えますが、これは、今の運営方法を再点検し、市民の皆様にさらに喜んでいただけるよう必要な見直しをかけていく、ブラッシュアップするよい機会になるのではというふうにも考えてございます。御提案いただきましたことにつきましては、現在、七夕祭りの企画を検討している七夕まつり企画委員会に申し伝え、100周年に向け幅広く検討していただくようお願いしてまいります。 ◆10番(宇山祥子君) どうか市民の方からの貴重な御意見ですので、前向きに実施していただくよう取り組んでいただくことを願いまして、この項の質問を閉じさせていただきます。 続きまして、女性の視点からの災害対策、今回は水害の場合を取り上げます。 きのう水谷議員が防災について触れられたので、重複する点等ございますが、大切なことなので御了承ください。 7月30日に、柳戸ポンプ場に整備してあるマンホールトイレについて、上下水道部にお願いいたしまして、設置場所と、実際にテントや便器・便座を組み立てていただきまして、実際に使用する状況を視察させていただきました。その節は暑い中ありがとうございました。 そこで、そのときに女性の視点で気づいたことについて、現状把握のため、少し質問させていただきたいと思います。 まず初めに、視察当日は、上下水道部施設保全課の職員の方がなれた手つきで短時間で組み立てましたが、実際に災害が発生した場合は、誰があの重いマンホールのふたをあけて機材を組み立てるのかをお伺いします。 ◎上下水道部長(青木勉君) マンホールトイレは、現在市内の柳戸ポンプ場を初め、上下水道部の7施設に34カ所設置してありますが、全て敷地内に設置してあり、また機材については施設の建物内に保管してあります。そのうち5施設はポンプ場で無人施設であり、終日施錠してあります。また残りの2施設であります水道お客さまセンターと管路保全課庁舎は、夜間・休日は施錠してありますので、施設への立ち入りや建物への出入りには鍵をあける必要があります。鍵の保管は上下水道部が行っておりますので、マンホールトイレの組み立て等、使用するための準備は上下水道部職員が行います。 ◆10番(宇山祥子君) 近隣住民の方は、マンホールトイレの存在は御存じなのか、お伺いします。 ◎上下水道部長(青木勉君) マンホールトイレの周知でございますが、整備してある施設には災害用トイレ設置場所を示す看板を設置してあります。また、市ウエブサイトへの掲載や、上下水道部の広報紙であります「水だより」の平成29年10月号に掲載し、各戸配付により周知を図りました。今後につきましても、水だより等で周知を図っていきたいと考えております。 ◆10番(宇山祥子君) 続きまして、組み立て完了後の状況を見まして、個室にはなっているが、薄いシート1枚で囲われているだけで、この中で女性としては使用しづらいと思います。それと身体障害者の方、特に車椅子を使用されている方は使用が難しいのではないかと思いますが、どのようにお考えでしょうか。 ◎上下水道部長(青木勉君) 現在設置してありますマンホールトイレは、平成19年度から平成25年度までに整備したものでございます。 議員御指摘のとおり、快適性の面では十分ではないと思いますが、平成28年度に国土交通省が策定したマンホールトイレ整備・運用のためのガイドラインでは、避難所等に設置するマンホールトイレは、快適なトイレ環境の確保に向けて配慮することが望ましいとされておりますが、上下水道施設は避難所ではございませんので、必要最小限の施設となっております。 また、手洗い用として使用できる水道の蛇口についても、水道お客さまセンターと管路保全課庁舎にはありますが、残る5施設のポンプ場にはありませんので、今後設置に向けて検討してまいりたいと考えております。 ◆10番(宇山祥子君) 上下水道施設のマンホールトイレの現状はわかりましたが、トイレットペーパー、生理用品や紙おむつなどの備えつけの備品はありますか。 ◎上下水道部長(青木勉君) 機材と一緒に保管しております備品はトイレットペーパーのみでございます。上下水道施設のマンホールトイレは、自宅で避難生活を送ってみえる方の使用を想定しておりますので、生理用品や紙おむつ等は自宅から持参してもらい、使用済みのものは持ち帰って自宅で廃棄していただくことになります。 ◆10番(宇山祥子君) 現在あるマンホールトイレは自宅避難者の方々を対象とお聞きしましたが、今後、避難所である小・中学校には災害時用に新しく設置する考えはありますか。 ◎総合政策部参事上席危機管理監](竹内和彦君) 避難所にもマンホールトイレを設置してはどうかという提案でございますが、既に避難所には組立式の仮設トイレ・簡易トイレを一定量備蓄しており、マンホールトイレを設置するには多額の費用もかかるため、避難所に新たに設置する計画はございません。しかしながら、災害用備蓄トイレには一長一短があり、種類も多くございます。避難所での環境をよりよいものとするため、マンホールトイレを含め、今後も研究を続けてまいります。 ◆10番(宇山祥子君) マンホールトイレ以外で、一宮市のトイレの備蓄状況について教えてください。 ◎総合政策部参事上席危機管理監](竹内和彦君) 市内の防災備蓄倉庫・簡易防災備蓄倉庫に備蓄しているトイレの種類と数につきましては、囲いのある洋式仮設トイレ186基、簡易トイレ2,111基、和式の仮設トイレ72基を備蓄しております。 ◆10番(宇山祥子君) 備蓄トイレのうち、小・中学校が指定避難所に指定されていますが、避難所でのトイレの備蓄状況について教えてください。 ◎総合政策部参事上席危機管理監](竹内和彦君) 各指定避難所、小・中学校でございますが、囲いのある洋式仮設トイレ3基と、簡易トイレ15基を備蓄しております。 ◆10番(宇山祥子君) なぜ私がトイレの質問をしつこくするかというと、災害と言えばトイレ、水害が予想される場合、安全な場所への避難が大前提となります。そして、避難直後から起こるのがトイレニーズです。災害発生後6時間以内に7割の人がトイレに行きたくなるのです。飲み水よりも、食事よりも先にトイレが必要になるということです。これを機にぜひウエブサイト、写真等で閲覧できるようPRをお願いいたします。 ◎総合政策部参事上席危機管理監](竹内和彦君) 御提案の件につきましては、市のウエブサイト等を利用してPRに努めてまいります。 ◆10番(宇山祥子君) まずは、先日の三重県北部を襲った記録的豪雨により被害を受けられた皆様に、心よりお見舞いとお悔やみを申し上げます。 実は、先月、ハザードマップによると、洪水により水に浸かる深さが2メートル以上の区域である避難所の木曽川西小学校へ視察に行ってきました。 スライドをお願いします。 これが備蓄倉庫の中です。発電機は、校外の避難所にはガソリンと一緒に保管されています。避難所のトイレを初めとした備蓄品は備蓄倉庫に保管されていますが、私の身長は164センチです。木曽川が氾濫した場合には、市内の大部分の備蓄倉庫は確実に水没します。備蓄倉庫内の資機材は水没により使えなくなりますが、今後、備蓄倉庫のかさ上げや教室の上階へ移転はお考えでしょうか。 スライドありがとうございます。 また、水没しなくても、水が張って倉庫が孤立したときの備蓄品を出す手段は確保されていらっしゃいますでしょうか。船やボートなどの調達はできていますか。 ◎総合政策部参事上席危機管理監](竹内和彦君) 簡易防災備蓄倉庫につきましては、市内61カ所の小・中学校に設置が完了しております。避難所を開設する場合に必要となる資機材を保管しておりますが、開設時の荷物の運搬等を考慮すると、倉庫本体のかさ上げや教室の2階、3階への移転はできないものと考えております。 また、備蓄品を運搬するための船やボートは用意しておりませんが、人命救助用のボートを消防が所有しておりますので、状況によっては利用できるものと考えています。 ◆10番(宇山祥子君) 昨年の西日本を襲った7月豪雨災害では、避難所に収容可能人数をはるかに上回る住民が避難したとの報告がありますが、一宮市でも同様に、洪水に対応できる避難所が少ないため、新たに浸水時緊急避難場所を設けたり、ハザードマップの見直しもするべきではないでしょうか。 ◎総合政策部参事上席危機管理監](竹内和彦君) 浸水時の緊急避難場所を設けてはどうかの提案でございますが、東日本大震災での津波被害を教訓に、災害の種別により安全な避難先を指定するよう、平成25年に災害対策基本法が改正されました。当市におきましても、平成26年に洪水や地震などの災害の種類ごとに、災害時に一時的に身を守る指定緊急避難場所、自宅が被災して住むことができない場合の指定避難所を指定いたしました。また、この先新たに適した施設があれば順次追加をしてまいります。 なお、浸水に対する緊急避難につきましては、屋外への移動が危険な場合には、自宅や近隣建物の2階以上に避難する垂直避難も有効であることを、機会があるたびに周知をしております。 ◎建設部長(今井浩策君) ハザードマップの見直しにつきましては、国土交通省が平成28年度に木曽川流域の浸水想定区域を見直しております。また愛知県が新川流域を平成29年度に、日光川流域はことし8月30日に河川の本線について見直しが行われ、公表されたところでございます。 今後、新川・日光川の支線部を含めた流域としての浸水想定図が公表される予定と聞いております。この浸水想定図の公表後に、ハザードマップの更新作業を行いたいと考えております。 ◆10番(宇山祥子君) 災害発生時、避難が必要になったときに、誰が避難所の鍵をどのタイミングであけるんでしょうか。 ◎総合政策部参事上席危機管理監](竹内和彦君) 避難所開設に当たっては、災害の種類によって対応する部は違っておりますが、風水害であれば災害対策本部の市民部避難所班が開設に当たり、一宮市内で震度5弱以上の地震が発生した場合は、発災直後から被災者の避難が想定されるため、避難所の近隣に住んでいる職員で編成された緊急初動部が避難所の開設を担当しております。開設準備の時点で備蓄倉庫の鍵を開錠することとしております。 ◆10番(宇山祥子君) 昨年、西日本を襲った7月豪雨災害対応における課題と改善策によりますと、水害の場合は、毛布・タオルは大量に必要だったとありますが、一宮市の備蓄量は十分とお考えでしょうか。 ◎総合政策部参事上席危機管理監](竹内和彦君) 水害を想定した際の毛布・タオルの備蓄量が十分かどうかにつきましては、災害の規模により必要枚数が異なってまいりますので、一概にお答えすることはできませんが、市の備蓄につきましては、あくまで最低限の備蓄でございますので、引き続き、各家庭において災害時に必要な物資の備蓄について、今後も啓発に努めてまいります。 ◆10番(宇山祥子君) 災害は過去の災害を学ぶことが大切です。実際に遠方を含め、重大な災害を見て勉強されているのか、それを職員の方々で共有していらっしゃるのか、担当だけでなく、広く一般に災害ボランティア参加を推奨し、その経験をほかの職員にフィードバックしているのか、逆にそうした突出した行動がしづらい状況になっていないのかが、私は気になります。 さて、現在、一宮市内の防災備蓄倉庫・簡易防災備蓄倉庫には、食料・飲料は備蓄されておらず、小牧にある日本通運株式会社名古屋ロジスティクス支店に一括委託管理しているようですが、水害被害に遭った場合、さらには南海トラフ巨大地震を想定しますと、一宮市内にも委託をお願いする予定はありませんでしょうか。また、地上からの輸送は難しく不可能になった場合、自衛隊への災害派遣要請が必要になると思いますが、その体制はとれているんでしょうか。 ◎総合政策部参事上席危機管理監](竹内和彦君) 市外の日本通運以外にも、市内の物流業者と食料などの物資の保管業務を引き受けてもらえないか、現在、調整を行っております。 また、自衛隊への災害派遣要請につきましては、一宮市地域防災計画に自衛隊の災害派遣について明記されており、遅滞なく手続を行う体制はとれているものと考えております。 ◆10番(宇山祥子君) 期限切れの備蓄品はどうしていますか。また、補充するタイミングはどうなのか、教えてください。 ◎総合政策部参事上席危機管理監](竹内和彦君) 市で備蓄している物資のうち、食料等の期限があるものにつきましては、期限が切れる数量を一定期間前に補充購入を行います。補充後に、防災事業を行った際の啓発品として、連区主催の防災訓練や自主防災講演会等で配付を行い、廃棄処分を行わないよう努めております。 ◆10番(宇山祥子君) 有効活用されているということで安心しました。 最後に質問です。 阪神・淡路大震災、東日本大震災では、男女のニーズの違いに対応した防災復興対策が必要だとされています。避難所での着がえや支援物資の衣類等にも、男女双方の視点を十分に配慮することが必要であったのに、男性の考えだけで多くのことが進められ、いろいろと支障が生じたことが知らされています。 まず、我が一宮市の防災対策の検討に当たって、女性の視点は十分に反映されたものになっているか伺います。 次に、危機管理課への女性の配置や消防団への女性の積極的加入促進といったことが必要ではないかと思いますが、御意見お伺いします。 ◎総合政策部参事上席危機管理監](竹内和彦君) 防災対策の検討に当たって、女性視点の反映がされているかについてでございますが、一宮市の防災対策を記した一宮市地域防災計画は、国の防災基本計画に基づき作成されております。国の防災基本計画は、各地の災害で新たに発生したさまざまな問題に対応できるよう修正がされており、一宮市地域防災計画もこの防災基本計画に沿って修正をしております。 こうしたことから、一宮市地域防災計画には、男女のニーズの違いに対応した女性の視点が反映されているものと考えております。 ◎総務部長(長谷川伸二君) お尋ねのありました危機管理課への女性職員の配置についてでございますが、過去には、当時の危機管理室に女性職員が在席していた期間がございます。その職員が、男性職員では気づかない、例えば夜間用の生理用品を避難所の備品に加えるなどといった災害対策に女性の視点を生かしていた実績がございます。 また、昨年の平成30年7月豪雨で大きな災害が発生した際の内閣府男女共同参画局からの通知の中でも、女性や子育て家庭にとって、被災地での避難生活を少しでも安全・安心なものとし、被災者の肉体的・精神的負担を緩和することが重要であり、その際、男女共同参画の視点を欠かさないものとなっているといった指摘がなされているところでございます。 防災・災害対策には、男性だけではなく、女性の視点や発想も必要になっているということは十分に認識しておりますので、女性職員の配置につきましても、今後も引き続き検討していきたいというふうに考えております。 ◎消防長(西尾欣孝君) 一宮市消防団では、平成28年4月に初の女性消防団員が誕生しております。令和元年9月1日現在では、消防団員542名のうち9名が女性消防団員でございます。 女性消防団員加入促進として、消防団の分団庁舎についても、女性に配慮した建てかえや修繕を行うなど進める中で、少しずつではございますが、増加している状況でございます。 消防団員の加入につきましては、今後とも市を初め、地域の広報紙やウエブサイト、女性消防団員がモデルとなったポスターの掲示、成人式の折り込みにPR用チラシの同封、ショッピングセンターでのチラシの配付など、消防団活動への理解と協力をお願いして、男性・女性を問わず消防団員加入促進を図ってまいりたいと考えております。 ◆10番(宇山祥子君) これは、私が主催しているおでかけ広場にて、水害についての勉強会を宮西連区の御婦人の方々と学んだときの講師の方のお話なんですが、まず、ハザードマップで御自分の地域の浸水水位を把握する、避難所を確認する、地震発生時と水害発生時とでは避難所が違います。ブレーカーを落とし、ガスの元栓を閉める。避難指示が出たら避難所へ。外へ出るのが危険だと判断したら垂直避難。過去の災害から、「まだ大丈夫」が一番怖いんです。あっという間に冠水します。早目の避難を。日ごろよりスマホに災害時に役に立つアプリは入れておく、携帯充電器は常に持ち歩く、そしてローリングストック法の勧め。ローリングストック法とは、ふだんの食料品を少し多目に買い置きし、消費した分を補充することです。最低で3日分と言われていますが、できれば1週間分の食料を備えましょう。 先週土曜日、危機管理課が実施された親子防災教室に参加してきました。すばらしい取り組みで、内容に関しても、ストローハウスをつくることにより、耐震構造を学び、過去の地震の実際の揺れに対する映像を見ることによって、少し子供には刺激が強いかなとも思いましたが、上から物が落下してくる危険性を学び、大人以上に危機感を持ってくれたと思います。備蓄用のビスケットが意外にもおいしいことや、備蓄トイレに座り、意外にも座り心地がよく、囲いがあればこれならいけると安心したり、お子さんが防災について関心を持つことにより、保護者の方も備える必要性を感じてくれます。 避難所運営には、お子さんの協力が不可欠です。ぜひこれからも小学生、中学生に対しても、学校の授業で防災教室の実施に取り組んでいってほしいと願い、私からの今回の質問を閉じさせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○副議長(服部修寛君) お諮りいたします。 議事の都合により、本日はこの程度にとどめ、明日午前9時30分より会議を開きたいと思います。これに御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 本日はこれをもって散会いたします。                             午後3時52分 散会...